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■読者の評価
おすすめ度平均
何故芥川賞なのか甚だ疑問 おすすめ度
芥川賞受賞作でありながら異様なまでに酷評されているので気になって読んでみました。はっきり言って微妙な気が…
書き出しや舞台設定は非常に魅力的で引き込まれるのですが、読中、読後なんの感銘も感動も受けることはありませんでした。
僕の場合、読み進むにつれ、「描写の巧みさ、視点の鋭さのない作品だな」という印象が頭に浮かび、所々で必然性なく登場する用語に苛立ちを覚えるようになりました。
で、最後まで読んでみたら凡庸なストーリー。作家のデビュー作としては並なのかもしれませんが、これで芥川賞は酷過ぎる。そもそも純文学に該当するのかも微妙。
でも、中世を舞台にしたお話として捉えれば並の作品ですので、そういうのがお好きな方にはオススメ出来ます。
書き出しや舞台設定は非常に魅力的で引き込まれるのですが、読中、読後なんの感銘も感動も受けることはありませんでした。
僕の場合、読み進むにつれ、「描写の巧みさ、視点の鋭さのない作品だな」という印象が頭に浮かび、所々で必然性なく登場する用語に苛立ちを覚えるようになりました。
で、最後まで読んでみたら凡庸なストーリー。作家のデビュー作としては並なのかもしれませんが、これで芥川賞は酷過ぎる。そもそも純文学に該当するのかも微妙。
でも、中世を舞台にしたお話として捉えれば並の作品ですので、そういうのがお好きな方にはオススメ出来ます。
気負いはあるが良作 おすすめ度
文学会に切り込む気負いと硬さは感じるが、読み方によっては堀田善衛を連想させるような非常に美しい文体であり、近代純文学に対する作者の親しみと愛情を感じる。
読み始めは純文学へのオマージュ的なものかと思ったのだが、読み進めるうちに徐々にそういう穿った見方は蒸留されてゆき、美しいものだけが残った。初期の習作としての要素も強いが、ひとつの到達点としても屹立している。
これ以降の平野作品もすぐれたものが多いが、日蝕のインパクトは忘れがたい。
読み始めは純文学へのオマージュ的なものかと思ったのだが、読み進めるうちに徐々にそういう穿った見方は蒸留されてゆき、美しいものだけが残った。初期の習作としての要素も強いが、ひとつの到達点としても屹立している。
これ以降の平野作品もすぐれたものが多いが、日蝕のインパクトは忘れがたい。
どこかで、なにかで、 おすすめ度
15世紀のフランスを舞台にある一人のカトリックの僧がフィレンツェを目指す途中で立ち寄った村で錬金術師と出会うのですが...という滑り出しなのですが、古い漢字か、当て字なのか分かりませんが全編古い字を使ったことで情緒は出ていますが、読みにくい。時代感溢れる演出ですが、もう少し上手く出来ないものか?とも思います、読みにくいことだけが良くないのではなく、読みにくさがあったとしても得られる何かの方が大きければ何の問題もないのですが、私にはデメリットの方が多く感じました。また、どうしても「薔薇の名前」が頭をよぎる構成といいますか、展開でして、「なんかどこかでみた」とか「似たような展開を何かで憶えてる」とかを感じさせます。意図したものではないかも知れませんが、そんなちょっとした違和感や演出がどうしても「読ませたい物語」よりも「びっくりしてくれた?けっこう上手いでしょ、私」的なる自己顕示欲に見えてしまう(もちろん私にとって、です)のです。これは技術的問題で、最初から上手い人はいないのでしょうけれど、その加減が私には鼻につく作家さんである、という傾向を感じ取れたので、しばらくはもう良いかと。でも、誰かからススメられると読んでしまいそうではあります。特別毛嫌いする程、耐えられない程ではありませんが、私の中の平野さんについてはおなかいっぱいな感じです。
特にオススメではないのですが、「薔薇の名前」の世界が(映画でも、本でも)お好きな方にヤヤ、オススメします。
特にオススメではないのですが、「薔薇の名前」の世界が(映画でも、本でも)お好きな方にヤヤ、オススメします。
判断保留 おすすめ度
作家本人はこの呼び名も、それが読者の障壁となることも気に入らないようだが「擬古文体」とでも言うような文体が読みにくく、最初はなかなか入っていけないかった。
物語そのものは、精神と肉体それぞれの宗教的な昇華の瞬間の目撃譚というような内容である。時代設定や場所、さらには宗教にも馴染みがないので、いつまでも違和感が残る。
しかしそんなことよりも、何がこの若い作家にこのような作品を、このような形で書かせたのかという点に惹かれた。しばらく作品を追いかけてみないと判断はできないと思えたが、作家は物語が要求するスタイルであって、作家個人のスタイルではないと言っている。やはり気にしてみて、そのうちに自分の評価を下したい作家だと思う。
物語そのものは、精神と肉体それぞれの宗教的な昇華の瞬間の目撃譚というような内容である。時代設定や場所、さらには宗教にも馴染みがないので、いつまでも違和感が残る。
しかしそんなことよりも、何がこの若い作家にこのような作品を、このような形で書かせたのかという点に惹かれた。しばらく作品を追いかけてみないと判断はできないと思えたが、作家は物語が要求するスタイルであって、作家個人のスタイルではないと言っている。やはり気にしてみて、そのうちに自分の評価を下したい作家だと思う。
擬古文の美しさは評価したいが。 おすすめ度
評価の難しい本だ。
まず気に入った点。擬古文という「日本語」の美しさは大いに認めたい。これは勿論平野自身が作り上げた文章ではないので 独創性はないが この時代復活させた点は功績である。この文章を読んでいると 言葉が生き物であることが実によく分かる。それほど 今の日本語とかけはなれた文章だ。
気になった点。文章に幻惑されている一方 この本のテーマが最後まで見えなかった。やはりテーマが見えないものに 感情移入も出来ないし そもそも「読み耽る」ことも難しい。
非常に乱暴に言うと アンティークの店で 無類に美しいアンティークを見つけたような印象だ。美しいが その美しさだけが存在理由であって それ以外の用途は何もない。そんな印象を受ける。
もちろん文学という芸術の一つとして「美の追求」は常にある。但し 本書は それを擬古文という 作者自身の独創ではないものに 求めてしまっているような気がしてならない。それが 本書の弱みであり 毀誉褒貶ともいうべき評価なのだと思う。
まず気に入った点。擬古文という「日本語」の美しさは大いに認めたい。これは勿論平野自身が作り上げた文章ではないので 独創性はないが この時代復活させた点は功績である。この文章を読んでいると 言葉が生き物であることが実によく分かる。それほど 今の日本語とかけはなれた文章だ。
気になった点。文章に幻惑されている一方 この本のテーマが最後まで見えなかった。やはりテーマが見えないものに 感情移入も出来ないし そもそも「読み耽る」ことも難しい。
非常に乱暴に言うと アンティークの店で 無類に美しいアンティークを見つけたような印象だ。美しいが その美しさだけが存在理由であって それ以外の用途は何もない。そんな印象を受ける。
もちろん文学という芸術の一つとして「美の追求」は常にある。但し 本書は それを擬古文という 作者自身の独創ではないものに 求めてしまっているような気がしてならない。それが 本書の弱みであり 毀誉褒貶ともいうべき評価なのだと思う。

