ゲルマニウムの夜
作者 花村 萬月
価格 1,300 円
出版社名 文藝春秋
出版年月 1998/09
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    第119回 芥川賞   受賞
人を殺し、育った修道院兼教護院に舞い戻った青年・朧。修道女を犯し、暴力の衝動に身を任せ、冒涜と倫理のはざまで揺れる日々。目指すは、僕の王国―世紀末の虚無の中、「神の子」は暴走する。

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■読者の評価     おすすめ度平均

非凡な作家       おすすめ度
花村氏の作品はまだ数作しか読んでいないが、文章の表現、大胆かつ緻密な構成には著者の非凡さを窺わせる。。

また、エロ小説とは違ったいわゆるグロさが随所にみられ、かつての西村寿行氏の作品を彷彿とさせるところである。

本書はシリーズもののようなので続編が読みたくなった。


ぼくの王国はナマグサいですよ       おすすめ度
『ゲルマニウムの夜―王国記〈1〉』です。続編も出ています。第1巻である本書は芥川賞受賞作『ゲルマニウムの夜』を含む連作短編3本です。

この作品には残虐な描写、暴力描写、性描写が書かれています。そういったものに嫌悪感を抱く方は絶対に読まない方がいいです。
まがりなりにも「文学」であるからにはそういう描写もそれなりに必要でしょう。
本作の場合はまるでわざとのように(わざとかもしれませんが)ナマグサくてエグいネタをモロ出ししています。
文章表現は緊迫感があって巧みです。その巧さを、敢えてエグくナマグサく描写するために更に努力しているようです。

問題点を言うとすれば、露悪的すぎるということと、……まぁそのくらいでしょうか。


何処まで進む純文学のサブカル化       おすすめ度
 下らない。しかし、文章力は他の芥川賞作家先生よりもあるだろう。「他が低すぎるだけだが」
修道院をエロスの薗に指定したのは、バタイユの涜聖の喜びのミメーシス(模倣)あるいはパロデーか?この書も、御多分に漏れず、露悪主義満載である。知性めかしているのは、所詮シニシズムにすぎず、まともを嘲笑しているだけです。…エロ雑誌のモノクロコーナーに載るのが最適な文章です。


独特の雰囲気に引き込まれる       おすすめ度
冒涜、倫理、キリスト教、修道院。迫力もあり、哲学的。特に第2集のモスカ神父と主人公の会話は圧巻、盛り上がる。久しぶりに他の作品も読みたくなった作家の一人である。これからも楽しみだ。


萬月ワールド       おすすめ度
以前から、気になっていた花村萬月に触れた第1作目がこの本でした。
本の中に漂う雰囲気・著者の知識の広さにぐいぐいひきこまれました。
かなり暴力的だけど、一本筋の通ったロウ君、魅力的だなぁと思いした。インパクト大の小説です。