作者 唐 十郎
価格 1,030 円
出版社名 河出書房新社
出版年月 1983/01
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    第88回 芥川賞   受賞
「私の事件を映画化なさるそうですが、主演させてください」―ある日、サンテ刑務所から1通の手紙が舞い込んだ。犯行者との息を呑むような文通のあと、面会を求めて渡ったパリで、数々の奇怪な出来事と遭遇する。虚実の境をわたり、幻想のあやなしにあらがいながら、劇的想像力が照らし出す極限の「愛」―カニバリスム。1981年6月、パリで起った人肉事件の謎に迫る衝撃の話題作。

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■読者の評価     おすすめ度平均

関わりあってしまったかのような読後感       おすすめ度
物語の始まりは手触りの確かな現実世に根ざしているのだけれども、あっという間に虚構が滑り込んできて、現実はみるみる浸食され、物語の終わりには虚構100%の世界に放り込まれてしまう。フランス・パリで自分よりも背の高い白人女性を銃で撃ち殺し、その肉を食べた小柄な日本人男性の凶行に深く関わりあってしまったかのような読後感が残る。そしてなぜか、とても悲しい気持ちになれる。それが素晴らしい。