怒りの子 (講談社文芸文庫)
作者 高橋 たか子
価格 1,365 円
出版社名 講談社
出版年月 2004/07
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    第37回 読売文学賞   受賞
自分を掴もうとして空転を重ねる美央子。そんな美央子を姉のように見詰める、超然とした初子。美央子と同じアパートに住み、常に彼女にまつわりつく、虚言癖を持つますみ。3人の女性の緊迫した心理の劇は、美央子の松男への強引な思い入れを契機に、破局へと突き進む。昭和50年代後半の京都の町家を舞台に、周密な言葉運びと夢の持つ暗示力で、人間の内面の混濁の諸相を描破した、読売文学賞受賞作。

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■読者の評価     おすすめ度平均

作者は「よく書けている」といっているが・・       おすすめ度
 小説としての完成度が高いとは思わない。
 最終章が蛇足のような気がする。また、京都という街の嫌みな面、女性(的だと思われているもの)の嫌みな面を提示されて、読後感もあまり気持ちのよいものではない。同じ文芸文庫に収録されている「誘惑者」のような、小説としての明快さは本作にはないのである。
 もっとも、評者は男性であるから、「誘惑者」の男性化された主人公(女性)に比べて、「女性化された」女性を描いている本作に対して共感を感ずるところがすくないのはある意味当然かもしれない。女性の読者はまた別の感じをもつのではないか。