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■読者の評価
おすすめ度平均
「人間の精神は、いかにして育まれるか」を気づかせてくれた一冊 おすすめ度
内容については、前述のレビューを書かれた方も書いていらっしゃるし、本編を楽しむ為の妨げになると思うのでここでは割愛させて頂く。
物質主義・拝金主義・事なかれ主義が地球上の人類にはびこり、押しつけの自由が蔓延する停滞状態の現代社会において、人間は個々としていかに取り組み、生きてゆけばよいか?
そのような疑問に対しての「ひとつの方向性」を指し示すヒントが本書にはある。
今から本書を手にされる方々へ。
どうか上下左右・宗教・思想・人種・国家等の枠組みを外して、ひとりの人間として本書を読破して頂きたい。
人間の精神の、ひとつの極みがそこにはある。
物質主義・拝金主義・事なかれ主義が地球上の人類にはびこり、押しつけの自由が蔓延する停滞状態の現代社会において、人間は個々としていかに取り組み、生きてゆけばよいか?
そのような疑問に対しての「ひとつの方向性」を指し示すヒントが本書にはある。
今から本書を手にされる方々へ。
どうか上下左右・宗教・思想・人種・国家等の枠組みを外して、ひとりの人間として本書を読破して頂きたい。
人間の精神の、ひとつの極みがそこにはある。
時空を飛んで焼身を語っている本 おすすめ度
私はヴェトナムに興味があり、ヴェトナム戦争時、アメリカ軍に抗議して焼身自殺を図ったお坊さんのことは聞いておりました。この「焼身」という本を読もうと思ったのは、書評に「エッセイ風に書いてある」と書いてあったので「それなら私も読めるかな」と気軽に手に取りましたが、なかなか読み進めるのが困難な本でした。著者の想いが時代を超えて行きつ戻りつしているのが大きな理由でしょうか。読んでいるうちに小説のように思えて「これは本当にエッセイなの?」と私の頭では混乱してしまいました。しかし、そんな事はだんだん読み進めていくうちに気にならなくなり、二日かけて読み終わりました。
著者は夫人を同行しての旅をしていますが、「焼身自殺をした僧侶探しの旅」を読む私にとっては、夫人の存在が一服の清涼剤のように感じられました。また様々なところにでてくる現代ヴェトナムの姿はヴェトナムの湿気・貧困・熱気を感じられ、悲しくも懐かしく感じました。
結果として焼身自殺した僧侶についての話は、衝撃的ではありましたが、何か作り物めいた感じがぬぐえないのも、読後の率直な感想です。全体を読み終わった後全く関連性は無いのですが、澁澤龍彦の「高丘親王航海記」をふと思い出しました。
「信ずるに足るもの」を探して おすすめ度
「信じるに足るものはありますか?」反戦デモを終えた後、若者から問われた筆者は絶句しつつ二人の人物をあげる。一人がガンジー、そしてもう一人がX師である。筆者がニューヨークで拾った新聞に載っていたX師の焼身自殺の写真。それに衝撃を受けたのだ。
40年後、気になっていたX師の軌跡をベトナムに訪ね歩く。しかし、筆者のほんとうに知りたい核心部分には、なかなかたどり着けない。執拗に探し歩くうちに、ベールをはぐように事実が明らかになってくる。X師とは、どのような人物なのか、仏教で焼身自殺は許されるのか、簡潔で静かな文章の中に、ときおり見せる筆者の情念が生々しい。
40年後、気になっていたX師の軌跡をベトナムに訪ね歩く。しかし、筆者のほんとうに知りたい核心部分には、なかなかたどり着けない。執拗に探し歩くうちに、ベールをはぐように事実が明らかになってくる。X師とは、どのような人物なのか、仏教で焼身自殺は許されるのか、簡潔で静かな文章の中に、ときおり見せる筆者の情念が生々しい。
残念ながら期待はずれ おすすめ度
最近の宮内氏の書いたものは読んでいなかったのですが、レビューを読み、その内容説明から『ニカラグア密航計画』『宇宙的ナンセンスの時代』の宮内勝典を期待して買いました。しかし残念ながら期待はずれでした。もっともっとスリリングな言葉を持つ作家だと思っていましたが、これはただのエッセイのようで、当時、上記2冊を読んだときのわくわくする感触は得られませんでした。
スリリングな知的興奮 おすすめ度
超高層ビルの燃え上がる「9-11」の光景にはじまり、60年代に住んでいたマンハッタンで偶然目にしたベトナム僧侶の焼身自殺の写真を見たときの衝撃がよみがえる。57才の著者は9-11から1年後の夏、妻とともにベトナムへ飛ぶ。この僧侶Xが、一体何ものであったのか、を知るために。
南国の町。花や果物の香り、生暖かい官能の気配の中に、ぐいぐいと引き込まれる。次々に登場する人々が、高潔さや純粋さ、低俗さや狡猾さを見せながら迫ってくる。僧侶Xの素性探しをしながら、いつのまにか、仏教とは、アジア人とは、西洋とは、人が老いること、死ぬこと、時間とは、記億とは、という根源的な問いを、著者とともに考え、一緒に旅することになる。
いくつかのスリリングな知的興奮を味わったあと、蓮華座をくんだ、白い清らかな炎に包まれたイメージが浮かび上がる。それと一体化したような、心地よい気分にさせてくれる作品だった。また、これから2度3度と読み返したい。

