本格小説 上
作者 水村 美苗
価格 1,890 円
出版社名 新潮社
出版年月 2002/09
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    第54回 読売文学賞   受賞
「嵐が丘」を彷彿とさせる悲恋、戦後日本の肖像を描く血族史、物語ることへの斬新な挑戦。今、小説の真の魅力が見事に華ひらく。七年ぶりの大河長編。

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■読者の評価     おすすめ度平均

上巻を読み終わって       おすすめ度
 二百ページくらいの序章があって、それは物語において何気不可欠なものなんだろうけど、少し退屈だった。
 だが、本編に突入してからは本当にぐいぐい読める。日本語が上手いんですね、情緒あふれる描写と的確な文体。軽い文体ではなにのに、すらすら頭に入っている。戦後日本の、別にすきでも何でもない時代なんだけど、魅力たっぷりにかかれていて素晴らしいですよ。


本格小説 上、下       おすすめ度
読書好きな上司に進められて読みました。話が見えるまで苦労しましたが、後半は徹夜で一気読みでした。最後まで読んでまた最初に戻りたくなる本です。時代背景独特の我慢する日本人、差別、そして切ないほどの一途さにすっかり飲み込まれ、2〜3日引きずってしまいました。こんなにどっぷり嵌った小説は久しぶりです。色んな人に読んで欲しいです。今でも思い出すだけで切なくなります。


切ない気持ち       おすすめ度
主だった登場人物の誰の視線で愛するということについて考えてみても、切なくてやりきれない気持ちになります。時代や年令や背景で愛することの表現の方法が変わっていっても、人はひとを想い続けるのですね。ただ、世間に対する責任や自身の立場と失いたくない愛とのバランスやら…深く考える1冊になりました。また、挿入されている景色や家具や風景の写真もココロに響きました。ひさびさ上下巻1日読破。そして再読。そういう本でした。


読んだあと、しばらく余韻に浸りました       おすすめ度
読み終わった後はすごくいい小説だと思いましたが、上巻は話がどういう流れになっていくのかが見えず、ちょっと読みにくかったです。流れるような日本語が美しく、独特の雰囲気があります。現代につながっている話なのですが、戦前の香りがし、タイムスリップしたかのような世界が広がっています。一旦物語のマジックにかかるととてつもなく楽しめますが、ちょっと冷静になってみるとたいして魅力のないよう子がどうしてあんなに愛されるか疑問に思いました。もちろん、恋愛は理屈じゃありませんが…


本格小説  上       おすすめ度
久しぶりに長編小説らしい作品に出会えました.最近のムードだか感性だかを重視しているような歯ごたえの無い作品にうんざりしていたので、日本語の表現の豊かさを存分に駆使した文体に感じ入りました、それも少しも難しくなくて.嵐が丘を換骨奪胎した見事な構成と人物の書き分け.下巻とともに読み終わった後も、主人公の東太郎の孤独に引きずられたままです。