帰らざる夏 (講談社文芸文庫)
作者 加賀 乙彦
価格 1,995 円
出版社名 講談社
出版年月 1993/08
Amazonの詳細ページへ
    第9回 谷崎潤一郎賞   受賞
省治は、時代の要請や陸軍将校の従兄への憧れなどから百人に一人の難関を突破し陸軍幼年学校へ入学する。日々繰返される過酷な修練に耐え、皇国の不滅を信じ鉄壁の軍国思想を培うが、敗戦。〈聖戦〉を信じた心は引裂かれ玉音放送を否定、大混乱の只中で〈義〉に殉じ自決。戦時下の特異な青春の苦悩を鮮烈に描いた力作長篇。

  この著者の他の作品を検索する

著者名をクリックすると、この著者の他の作品を検索することが出来ます。

書名か表紙写真をクリックすると、 Amazon.co.jp の詳細ページに移動できます。

商品を購入する際は、移動先の Amazon.co.jp の購入ページにて、商品価格・在庫の有無や納期をよくご確認のうえ、お手続き下さい。



■読者の評価     おすすめ度平均

等身大の少年を通して       おすすめ度
戦争を知らない人間からすると異常だとしか思えない、当時の生や死に対する価値観や軍国思想。
この物語に登場する少年は、拒む理由がないまま流されて幼年学校に入学した、どこにでもいそうな普通の男の子です。そんな彼が厳しい訓練に明け暮れながらも次第に「軍人として」の自分を確立していく様がとても自然に描かれており、その純粋過ぎる想いに胸を打たれます。

徹底した「天皇崇拝」に傾倒していく彼の姿は、集団心理や洗脳などと言った言葉では到底言い表す事はできません。「理解できない」「異常だ」と決めつけて何も知ろうとしなかった自分に、糸口を与えてくれた貴重な作品です。



戦争を知らないひとへ       おすすめ度
「どうしてあんなバカなことをしたの、勝ち目ないのに?」という、高校の歴史の授業でも結局謎のまま残った太平洋戦争への疑問に少しだけ答えてくれた一冊。 小説としても秀逸。