チューリップの誕生日
作者 楡井 亜木子
価格 1,223 円
出版社名 集英社
出版年月 1992/12
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    第16回 すばる文学賞   受賞
ひょんなことで女性ロックバンドのメンバーになったユーリ。ライブとリハの日々に疲れ、普通の生活感覚を見失うが…。女子高生ミュージシャンの日々の想いと旅立ち。

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16歳のプロベーシストの日々       おすすめ度
ベースを始めたばかりの16歳の女の子・ユーリがバンドを組んだ経験もなく、いきなりプロのレディースバンドのオーディションに合格しプロのメンバーと対等に演奏をこなしていっちゃうあたりは何年も陽の目を見ないミュージシャンにとってはバカヤローな内容だが・・・。(笑)現役高校生でありながらテストや出席日数などの義務ばかりをまっとうするのが精一杯のプロのミュージシャンとして大人であることを要求され続ける毎日は相当ハードである。高校生、16歳であることを回りも自分も次第に自覚できなくなり、ライブがはけた後の居酒屋でのミーティングや打ち上げはすでに日常。そして深夜に帰宅するのは定職をもたないやさぐれ男が一人暮らしをしているしがないアパート。男はやさぐれ者だが、決して心根は悪くない。半同棲状態の女ミュージシャンが、実は早熟なだけの16歳の女子高生と知るやいなや彼女を部屋から追い出す。いい加減に生きている男でも子供に手を出してはいけないという彼なりの基準がある。追い出すのは彼なりの優しさでもある。ユーリにその優しさは届かない。部屋を出る間際「あたしが16歳なのは、あたしのせいじゃないよ。」と言ったユーリの絶望的な言葉がひどく切ない。