ごろごろ
作者 伊集院 静
価格 1,995 円
出版社名 講談社
出版年月 2001/03
Amazonの詳細ページへ
    第36回 吉川英治文学賞   受賞
ベトナム特儒に沸く横浜港に流れついた四人の男。ガン、サクジ、トミヤス、キサン。彼らの遊びはきまって一人が抜ける三人麻雀だった。あてどのない流謫の日々、つかのまの花見の宴。いつも男たちの胸に痞える大きな石のようなもの。悲しみと寂寥の正体は何なのか。男たちの流浪を描く傑作長篇小説。

  この著者の他の作品を検索する

著者名をクリックすると、この著者の他の作品を検索することが出来ます。

書名か表紙写真をクリックすると、 Amazon.co.jp の詳細ページに移動できます。

商品を購入する際は、移動先の Amazon.co.jp の購入ページにて、商品価格・在庫の有無や納期をよくご確認のうえ、お手続き下さい。



■商品案内

?? とある海岸に建つ裏さびれた倉庫の管理人をしている「私」のもとに、昔よく麻雀卓を囲んでいた男のことで電話がかかってくる。厄介事が含まれていそうなその電話に、「彼の口から佐久間の名前が出なければ、私は彼に逢いに行かなかった」と電話の主・東に会いに行ってしまう。そこから、主人公の過去から現在への物語が佐久間のことを軸に語られはじめる。
???社会の端で日銭を稼ぎながら生活し、定住することに慣れない「私」。偶然声をかけ合うようになった男たちと定期的に卓を囲むようになり、いつしか男たち―佐久間(サクジ)、木地(キサン)、富永(トミヤス)との間にしっかりとした絆が生まれた…。
?『ごろごろ』に描かれている男たちは、必要以上に他人と関わらない。それぞれの道を生きており、それぞれのあり方を黙認しあっている。大切なのは、卓を囲んでいるということ、そしてその囲み方のバランスがいいということ。やくざな男たちではあるが、彼らに荒々しさはなく、虚勢を張ったりすることもない。それでいて、読み手のなかに眠っている男気を静かに揺さぶり起こす何かが隠されている。
???引き締まった文章で構成され、淡々と話が展開されていくサクジとの物語。心情描写は多くないが、確固たる情感が状況描写を通じて描き出される。季節感あふれる情景描写も、この情感を盛り上げるのに一役買っていることは間違いない。繊細な描写に支えられて浮かび上がってくる悲しみ。これこそが本作品の魅力なのではないだろうか。(土田みき)



■読者の評価     おすすめ度平均

三人麻雀のテーマは良かったものの期待ハズレの作品       おすすめ度
 昭和40年代、ベトナム特需に沸く横浜を舞台に、三人麻雀に明け暮れる、主人公のガン、サクジ、トミヤス、キサンの4人の男達の流転と寂寥感を描いた物語。ガンがサクジこと佐久間を探す今と、かつて三人麻雀に明け暮れた過去を交互に描き、それぞれの男達を描いているのですが、折角三人麻雀を題材としたのであれば、麻雀場面をもっと描いてほしかったですし、この場面が少なかったのは伊集院静の作品らしくない感じました。男達の寂寥感は巧く表現されていて、テーマは良かったものの、勝負ごとの瞬間の場面の描写が殆どなく、期待ハズレに終わったのは残念です。