硝子のハンマー
作者 貴志 祐介
価格 1,680 円
出版社名 角川書店
出版年月 2004/04/21
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    第58回 日本推理作家協会賞   受賞
エレベーターに暗証番号、廊下に監視カメラ、隣室に役員。厳戒なセキュリティ網を破り、社長は撲殺された。凶器は? 殺害方法は? 弁護士純子は、逮捕された専務の無実を信じ、防犯コンサルタント榎本のもとを訪れるが…。

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■読者の評価     おすすめ度平均

話が長かったわりには…       おすすめ度
話が長くて読むのにとても時間がかかってしまった。介護ロボット「ルピナスV」や介護ザルが犯罪に使われた可能性について事細かに描いていくのは大変な労力だと思うが、検証していく様子を読み進めるのは大変だった。そのわりには真相は意外とあっさりとしていてちょっと物足りなかった。犯人の過去の事情には同情できるが、あえて殺人を犯す必要があったのかというのも疑問に残る。また、結局、社長が死んでいた部屋で副社長が1分・2分の間に何をやっていたのかは明かされなかったのが気になるが、おそらく横領に気付いていて、宝石を捜していたのではと思った。


貴志さんは、ミステリーよりホラーが天職       おすすめ度
うーん。。。

なんといっても、「天使の囀り」

そして不朽の名産「黒い家」

この、2大ホラーを読んで、これを読んだらちょっと哀しい(笑

けっして、つまらないわけじゃないです。

でも、貴志さんは、ミステリーよりホラーが天職と思います。


好きでも嫌いでもない。       おすすめ度
推理過程の部分と、犯人側の視点と、2部構成になってました。
犯人側の視点でのほうは少し青の炎を思い出しました。

黒い家とか、天使の囀りとかに比べて読みにくかった。
私は青の炎も嫌いじゃないけど好きでもなくて、
それと似た感じを受けました。


犯人の悲しい人生が記憶に残りました。       おすすめ度
ロボットが、ミステリーの事件に関わってくるという話は、ありそうでほとんど無かったのではないでしょうか。
しかも、事件の現場は、高層のオフィスビルの社長室、おまけに密室殺人ときています。いろいろな意味で、とても新鮮でした。
犯人が練る殺人計画は、非の打ち所がないほどに完璧なもので、このトリックを見破った読者は、かなりスゴイと思います。
それにしても、後半に明らかになる、事件の犯人の生立ちは、読んでいてやりきれない気持ちになりました。
主人公の女弁護士と探偵とのロマンスは、やや蛇足な感じもしないではなかったですが、とにかくいろんな要素が詰まっている物語です。
非常に計算されたミステリーということで、緊張感と興奮をもって一気に読むことができました。


現代版密室殺人       おすすめ度
密室殺人は、推理小説界の大きなテーマだ。私がかつて読んだ事のあるものを思い返すと、ドライアイスまたは氷の凶器を使って、証拠を残さないものや、犬などの動物に学習させるというものなどがあった。本書の密室殺人では、ハイテク機器が多用される。防犯対策もそれを破る方法も、いかにも現代的だ。少々強引な方法だが、この方法に辿り着くまでの経過が面白い。また、大いに活躍する防犯コンサルタントは、実は曲者だというあたりも傑作だ。

著者のこれまでの作品は、すべて綿密な下準備の上で書かれるので、状況描写が妙に細かい。本書では、例えば、競馬のレース解説、ビリヤード、車などだ。少し描写が過剰かなと感じてしまう時もあるが、反面、リアルで、フィクションである事を忘れてしまう。

本書は余韻が爽やかだ。
著者のホラー性の無い推理も非常に秀逸だ。