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推理小説に留ま「らせ」
(当然に意図的だと思うから
「ら」ではない)ない
その作品全体を
通すテーマがあると思う
この作品では
人間の業とか
運命とか
そういう人知の及ばないものを
鉄道というレールに乗った
列車を擬人化することで
表現したのかなと感じた
前半の導入部が
少し長く感じるのも
助走のためと
解釈すれば納得がいく
人が乗るべきレールは
その人が自分自身で選べるけど
乗ったが最後
その終点まで
自力で途中下車は
まずできない
下車できるとすれば
それは…
レールに乗ったのは誰なのか
途中下車できたのか
そしてその人の終着駅は
ぜひあなたが作品で
確かめてください
ミステリを解明するアプローチは動機面と物証面(アリバイとか密室とか)の2つがあると思うのだけど、ボクが好むのは動機面から追いかけていくもので、物証面からのみのアプローチしかない作品はあまり好きではない、そういうものを「人間が描けてない」と言いたくなるのだと思う。殺人が技術的に可能な環境が用意されているとしても、そこからの一押しが無いと殺人は行われず、逆に動機があれば技術は不要な訳で。大事なのは動機といった人間の心の動きだろう。まぁ、京極堂的に見れば「動機は万人を納得させる為の言い訳でしか無い」んだけど。『マレー鉄道の謎』は、新本格を冠するだけあって、動機面よりも物証面でのトリッキーな謎解きに重きを置いてるけど、不足している動機面(人間描写面)をカバーするのが火村&アリスのコンビなんだろうなぁ、と。
オチはちょっと納得仕切れなかった。物語は全て決着が付くというモノではないけど、何となく。まぁそれでも読み応えはありましたです。
有栖川氏のロジックはいつもとても素晴らしい。
けれどこの作品にはところどころ、首を傾げたくなるような箇所があるのも事実。
代表作、と呼ばれるには今ひとつ、何かが足りないと思う。
とはいえ、人気の高いシリーズものなのでキャラクターに思い入れのある方は面白く読める作品だと思う。
本格の中の本格を求める人はちょっと物足りないかも?
犯人の心理がリアルタイムで伝わらないのは一人称でかかれているものでは仕方ない。しかし、古今東西、ワトソンに始まりヘイスティングスもこのアリスと同じ立場であれだけの面白いものをかいてきた。
今回は「パズル」のような謎解きでした。それも「心理篇」。これまでの時間や路線を使ったトリック物ではないです。だから「むづかし」くて「面白い」。CLUEsが多くて四苦八苦。
余分な描写も今回は多かった気がするけど、楽しめました。いつもの作者の作品の根底にある「リリシズム」なるものがあまり味わえなまったのは残念。

