花の下にて春死なむ (講談社文庫)
作者 北森 鴻
価格 560 円
出版社名 講談社
出版年月 2001/12
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    第52回 日本推理作家協会賞   受賞
誰にでも秘密はある。 孤独死した俳人の窓辺の桜は、なぜ季節はずれの花をつけたのか。写真展のポスターは、なぜ一夜にしてすべて剥がされたのか。謎が語りかけるさまざまな生、さまざまな死。 ミステリの醍醐味を満喫させる鬼才の連作短編集。

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■読者の評価     おすすめ度平均

香菜里屋に行きたい       おすすめ度
初めての北森作品として読みました。物語にグイグイと引き込まれ、とても面白かったです。
4種類の度数の異なるビールが飲めるビアバー『香菜里屋』のマスター工藤が謎解きをする連作ミステリー。
登場人物の個性が光り、それぞれが短編として完成されています。
また、ミステリーを読んでいて初めて、こんなお店に行ってみたいと思わせてくれたほど、料理の描写が絶妙です。
シリーズとして続編があるとのこと、読破してみたいと思います。また一人、好きな作家が増えて嬉しいです。


「香菜里屋」シリーズ第一弾       おすすめ度
三軒茶屋の奥まったところにあるビヤ・バー「香菜里屋」。
アルコール度数の違うビール四種と
読むだけで涎が出そうな創作料理が大きな魅力。
そこのマスター工藤が安楽椅子探偵となって
「日常の謎」を解いていく連作短編シリーズ第一弾。

謎解きはやや強引で、テクニックに走りがちといえども、
表題作『花の下にて春死なむ』を皮切りに
読者の琴線に触れる短編も多い。
なにより工藤をはじめ、登場人物たちの人間としての陰影が
謎解きに華を添える上品な一面を持ち合わせている。


グビグビ読ませる       おすすめ度
お酒の飲めない自分でも、楽しむことの出来た作品たちでした。
寡黙なマスターとの会話の中から事件は解決へと向かっていく。
さりげない言葉と料理が競演している。
ビールのおいしい季節はいつなのだろうと想像しながら、グビグビと読み進めることが出来た。


ミステリーというよりも       おすすめ度
日本推理作家協会から賞をもらっている作品だが、
ミステリーというより、雰囲気で読ませる小説という気がする。
それはもちろん、香菜里屋と工藤という魅力ある店とマスターのおかげなのだが。
ミステリーとしては、鯨統一郎の歴史モノのような強引さがもっとあってもいいとおもう。
その分星ひとつ減点とした。

男も40を過ぎれば、香菜里屋のような隠れ家的な場所を
一つや二つ知っておきたいところだが、
現実にはなかなかうまくはいかない。

この作者に関しては、いろんなシリーズ物が出ており、
もう少し読んでから、評価したい。


香菜里屋シリーズ       おすすめ度
「香菜里屋」が舞台の作品を何冊か大変面白く読んだ記憶があるのですが、
これはちょっと悩んでしまいました。

お料理が美味しそうだし、マスターの安楽椅子探偵ぶりもいい感じなのですが、
どうもしっくりこない。
それはどうしてなのかと考えた私なりの結論ですが、
多分、ストーリーがひねりすぎだなんだと思います。
マスターに突拍子もない謎解きをさせようとするあまり、
話の裏の裏をかいてしまっているのではないでしょうか。
つまりやり過ぎなんでしょうね。

私も常連になりたい素敵なお店が舞台なので、
次の作品に期待します。