妻の女友達 (集英社文庫)
作者 小池 真理子
価格 520 円
出版社名 集英社
出版年月 1995/04
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    第42回 日本推理作家協会賞   受賞
市役所の戸籍係をしている夫と美人ではないが清楚で控えめな妻。平和で波風の立たない人生をこよなく愛する夫婦の前に、突然現れた妻の学生時代の女友達。女流評価家として活躍するスキャンダラスな女の登場が平穏な家庭をいつのまにか破滅的状況に追い込んでいく…。推理作家協会賞受賞の表題作。ありふれた日常に潜む愛憎が殺意を纒ってあなたの背後に忍び寄る恐怖の瞬間。

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■読者の評価     おすすめ度平均

ドキッ!とする短編集       おすすめ度
最近は恋愛ものが多い著者だが、この本が出た頃はサスペンス、ミステリーをたくさん書いておられて、質の高い話が多かった。その中でも本書は特によくできていると思う。サスペンスにとって伏線のはりかたはとても重要だが、それが絶妙なのだ。クライマックスになって、あ、そういえば!と、やられてしまう。短編だとキーポイントを書く場所が限られくるはずなのに、無駄なくそれは隠されている。また、設定も日常にある光景になっているため、事件が身近に感じられその分ショックも大きい。短時間で読める割には、密度が濃くとてもおもしろい。これを読むと小池ミステリーをまた読みたくなるはず。


表題作が最高       おすすめ度
収録されている短編の中で表題作「妻の女友達」がとびぬけて面白い。小心者の主人公が殺人を犯す動機が一風変わっていて、ちょっと信じがたいのだが、読み進むうちに「こういう動機で殺意を抱くこともあるかもしれない」と納得させられてしまう。ラストも決まっている。ほかの作品も皮肉な文章で楽しめる。しかし、アリバイくずしの一種といえる「セ・フィニ−終章」は一ランク落ちる。トリックに凝るのは他の作家にまかせておいて、この作者にはサスペンスで押してもらいたい。