不時着
作者 日高 恒太朗
価格 1,890 円
出版社名 新人物往来社
出版年月 2004/08
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    第58回 日本推理作家協会賞   受賞
特攻隊員として一度は機上の人となったが、偽装か、エンジン故障か、敵艦隊を目前にして、生き永らえるために不時着を決行した。戦後60年、語られることのなかった下士官特攻隊員の真実を描くノンフィクション。

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■読者の評価     おすすめ度平均

綿密な取材と素晴らしい文章       おすすめ度
自分の祖父が、やはり、戦争にとられて、生きて帰ってきた一人です。その時代背景を知り、その中で、多くの人がどうやって生きたかを知るに、非常にためになりました。綿密な取材に基づき、こだわり抜いたであろう日本語で書かれています。ときどき織り交ぜられる、著者自信の背景も、本の魅力の一つになっています。


ていねいな取材       おすすめ度
ぼくは、特攻物があるとつい買ってしまうタチなんですけど、
この本は厚さに躊躇した割にすんなり読めて◎でした。
丁寧に取材してあって、知らないことをたくさん教えてもらいました。
有名になった中津留さんのあとにも特攻があったことや、
占守島の戦いのことなど。書き出しにどうなることかと
戸惑いましたがちゃんとエピローグにひとつの答え
を見つけてくれました。沖縄古謡は哲学なんですねえ。
「命どぅ宝」とかいい言葉です。四国に生まれ育っ
たぼくにはそういう先人の生きる哲学のような教えを
知りません。日高さんはよい仕事をされました。


特攻隊をはじめて理解できた気がした       おすすめ度
 分厚いのに、文章が上手いためスラスラ読めた。
 いままで不時着した特攻機があったことは知っていたが、ごく希な例だという認識を持っていた。しかし、本書を読んでいくと実際には相当数の不時着機があったことが容易に想像できる。

 戦後を通じて「特攻」を美化する風潮が根強く社会の中にある。確かに志と使命に燃えて特攻死したものもいたのは間違いないし、そのような方々を否定するつもりもない。ただ死ぬことを求められた彼らが、生きようと決意したことを我々は卑怯だと責められるだろうか?故障機ばかり、ベニヤ板の飛行機でいったい何ができたのか?

 そんなことを考えながら、特攻の知らされていなかったこと(自分が無知なだけかもしれませんが)がわかる、とても面白い内容でした。