玉嶺よふたたび (双葉文庫―日本推理作家協会賞受賞作全集)
作者 陳 舜臣
価格 541 円
出版社名 双葉社
出版年月 1996/05
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    第23回 日本推理作家協会賞   受賞
訪中視察団の一員で、東洋美術専攻の大学教授入江章介は、青春の思い出深い玉嶺の再訪を申し出た。戦時中、仏像研究で滞在した玉嶺では、臥竜と呼ばれた若き抗日ゲリラの領袖が日本軍を大いに悩ませていた。止宿先の姪で臥竜の仲間に加わり中国人の誇りに生きる映翔に強く魅かれていく入江。だが、ゲリラの確証を握られた映翔に最後の危機が訪れたとき、国境を越えたドラマが始まった。

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■読者の評価     おすすめ度平均

推理小説と歴史ロマンの融合       おすすめ度
陳舜臣が若い頃には推理作家であったことなど、世間は殆ど忘れ去っているのではないでしょうか。ただ、本作を読むと、推理小説であると同時に中国を舞台にした歴史ロマンという色彩の強い作品であり、この頃から既に彼は後の歴史・時代小説家の顔を持っていたということなのでしょう。

そしてまた、本作には中国人の血を引きながら日本で生まれ育った自身のルーツ探求のような要素も入っています。二人の男が一人の女を争って殺し合いをするという民話が中国にも日本にもあるそうで、その民話になぞらえたかのように起きた殺人事件が描かれています。犯人が明かされているタイプの小説なので別に驚きはないだろうと読み進めていると、最後にはきちんと驚きが用意されています。