ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)
作者 岩井 志麻子
価格 500 円
出版社名 角川書店
出版年月 2002/07
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    第13回 山本周五郎賞   受賞
岡山の遊郭で醜い女郎が客に自分の身の上を語り始める。間引き専業の産婆を母にもち、生まれた時から赤ん坊を殺す手伝いをしていた彼女の人生は、血と汚辱にまみれた地獄道だった…。

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■読者の評価     おすすめ度平均

大賞・・・? 怖いかなぁ?       おすすめ度
自分にとって角川ホラー大賞といえば、「リング」「パラサイト・イヴ」「黒い家」、短編であれば特に「Dブリッジ・テープ」のイメージがある。
久しぶりにホラーを読みたくなって、大賞受賞作品を手当たり次第に買ってみたが・・・。
これ、本当に大賞取ってるんですか?と言いたくなるくらい怖くない。
内容がグロテスクなのは認めるが、背筋が寒くなるアノ感覚までには到底及ばない。

無理に大賞選ばなくてもいいんじゃないですかね・・・。


全然怖くない       おすすめ度
題名とは違い全然怖くありませんでした。短編集の為すぐに読めてしまうので内容は書きませんが、最後の落ちもいまいちで、大賞をとった作品にしては私は楽しめませんでした。
この作者はこの後ホラー作品ではなく官能系の作品ばかり描いているので、選考委員は受賞作を誤ったと思います。
この賞は一年ごとに受賞と受賞作なしを繰り返しているが、それがわざとらしく感じられる。
個人的には「黒い家」は妥当な選考だと思うが、この作品は疑問を感じざるを得ない。


期待はずれ       おすすめ度
 評価が高いということで読んでみましたが残念ながら自分にとっては全く怖くありませんでした。こんな評価高いんだからいつか怖くなるんだろうと思って読み進めたのにそのまま話が終わってしまった感じです。何人かの方が言われてるように表紙が一番怖いかと…。

 個人的には怖い、生理的に受け付けないといった点では同じ短編でも小林泰三さんの玩具修理者のほうが上です。あれは途中で読みたくなくなりました。


なぜ大賞・・・?       おすすめ度
驚いた。どうしてこのレベルの作品が大賞なのだろう、と。
描写は粗く雰囲気だけでもっている作品である。それも過去の名作怪談の焼き直しにすぎない。

ただ方言を駆使した語り口の上手さは確かに上手い、と思う。ホラー大賞受賞作としては恐怖感は皆無であるが、昔ながらの怖い話を読みたい方には良いだろう。


女性が怖い       おすすめ度
表題作「ぼっけえ きょうてい」は、とても怖くて、キモチワルイ話です。

でも、主人公の遊女が、私は大好きなのです。
彼女、実はとてもいい女だと思う。
生まれのせいか、ひねくれているけど、(彼女なりの)優しさもあるし、こんな境遇に生まれていなかったら、いいおかみさん、母親になって、普通に幸せになれたんじゃないかな。

まあ、そうはいかないのが、岩井志麻子の世界なのでしょう。

初めて手に取った、岩井志麻子の小説が、この本で良かった。
それから、岩井志麻子の本を、読み漁っています。

岡山弁を多用した、独特の、暗い世界。
希望なんて、ちっとも感じさせない貧しい生活。
でも、それでもたくましく生きる人たち。(特に、女性)

密告函の、主人公の奥さんは、怖いなあ。
にこにこしながら、だんなを裏切る女のしたたかさ、情念の強さ。

うん、ぼっけえ きょうていの主人公の遊女より、彼女のほうが怖い。