実録・外道の条件 (角川文庫)
作者 町田 康
価格 460 円
出版社名 角川書店
出版年月 2004/12
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■読者の評価     おすすめ度平均

何ゆえかくも話が通じないのか       おすすめ度
4つの短・中篇からなるこの作品は、これまでの町田作品と比べ、登場人物たちのぶっ飛び感・語り口の疾走感はいまひとつ押さえ気味だ。しかし、その分リアリティーを増すことに重きを置いたように感じられる。ていうか実体験を膨らまして書いたんだろうけど。
「紐育外道の小島」のラスト以外はノンフィクションであってもおかしくない。どんな業界でもありそうな話であり、誰もが似たような経験をもっているだろうが、それをユーモア溢れた作品に仕上げたところが町田康の持ち味である。
個人的にはボランティアに対する冷めた目線が面白い。常識をわきまえないボランティア達に対して、怒りを覚え、ボランティアに対して怒っている自分を何と卑俗かと思おうとしたがやっぱり思えなかったくだりは最高だ。
批判したくてもしにくい空気が感じられるものに対して「やっぱおかしいじゃん」って言えるのはパンクとお笑いだが、町田康は両方の要素を兼ね備えた小説家である。jah!


うぅ、やばいっ!       おすすめ度
マーチダ・コウファンの皆さんに謝らないと。私は今日まで彼を知らなかった。読んだことが無かったの。ごめんなさい。。。こんなに面白いなんて、反則すぎるっ。
読みはじめ10ページ程で既に彼の罠にはまり、後は一気に最後までゴー!笑う、笑う、笑う。
ナンナンダ?この感覚!天才的な文章力!マーチダさん、ずるいよぉおお。既に虜だぁぁああぁ。今日から彼の一ファンとして精進してまいります。未読の方、読むべし、ですぞ。こんなおもろい活字があるなんて反則だぁ。


いなさそうで…いるかも!       おすすめ度
〜相変わらずの町田節炸裂である。この人の独特なリズムとセンス・オブ・ヒューモアーは一体どこから来るのだろう?とうらやむほど面白い。字面の通り、抱腹絶倒してしまうほど。この本に出てくるギョーカイ人と同じ業界に身を置く者としては、「いるかぁ?こんな人?」と首をひねりながらも、読み進めていくうちあまりの精緻な描写ゆえ、「ああ〜いるかも、こ〜〜んな阿呆な人たち」と思ってしまうのがこの本の面白さ。一文が異様に長い彼独特の文章や、文体には慣れるまで時間がかかる人もいるだろうが、慣れるとこのリズムこそ心地よく、離れられない魅力となる。町田康は、現代作家の中で抜群におもしろい作品を発表し続けている稀有な存在だと思う。〜


筆者の立つ場所       おすすめ度
底辺の乞食エンターテイナー、
マーチダ・コーが遭遇する驚くべき外道の人々。
そもそも、マーチダ・コーは、約束は必ず守る・時間には遅れない、
というまっとうな人間である。
米の飯を食っていくための過程で出会ってしまった外道の人々の、
これでもかの外道な所業にはあきれさせられるが、
甚大な被害を受け怒り心頭に達しているはずの
マーチダ・コーが眺める彼らへの目線は、
にも関わらず一方でしんと透き通っており、
彼が立つ場所がゆるぎないことを私たちは知る。
その両者の対比がこの作品の読みどころであろう。


う〜ん       おすすめ度
 これが実在の人々だとしたら、戦慄して、社会に出るのが怖いぜ、って
なってしまった大学生は僕なんですが、町田さんの作品としては、濃さが
足りなく感じるかもしれません。
 罵倒することではなく、客観的にねちっこく外道を分析することで外道へ
復讐する町田さんの姿は、しかし、よく考えると、身に憶えありで、
あぱぱ。やばい。