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つ〜か、面白すぎだぞ。三島由紀夫(平岡公威)、田中角栄、和田勉(だと思うが如何に?)、中曽根康弘、渡辺美智雄などが大挙登場し膾のようにさばかれてしまう。見事な手さばき。そして見事な豪腕ぶり。
もう、うっとり……である。これなんだよ、これ。井上ひさしの『吉里吉里人』の百倍(当社比)は面白い。
広く、多くの人に読まれるためにもいち早く文庫化だ〜!
東西に分断された戦後日本には、実在、架空が入り乱れ、文学、芸能しこたま放り込んで練り上げた挙げ句の、キャロルにジョイス、メルビル、カート、チャンドラー。祝十郎、武蔵にボンドに慎太郎のetc。元ネタ不明も限りない。数え上げてもきりがない。警句炸裂、ギャグ満載。パロディーの百花繚乱。箴言爆発、コメディー全開。起承転結の豪華絢爛。
右も左も上も下も、あらゆる権威、欺瞞、恥ずべき行い俎上にのせ、すっきりきっちり三枚に下ろしてみせる。当然「ハードボイルド」さえ、その刃先から逃れることはできない。故人曰く「しっかりしていなかったら生きて行かれない、優しくなれなかったら云々」の、手あかにまみれ、もはや死に瀕した台詞だが。これさえ今の矢作なら「失礼でないとはじめられない。上手でないと終わる資格がない」と宣言して憚らない。不敬、冒とくを顧みず雄々しく真理へと突き進むばかり。どうにもとまらないのだ。
スペクターの秘密基地がいつしか厳流島の決闘になったと思いきや、一瞬にして「モビーディック」に転ずるといった、華麗かつアクロバティックな筆さばきは勿論なのだが、在るべきものは在るべき場所に在るべきだろうという、矢作一流の美意識、ハードボイルド魂が、精魂込めて紡ぎ出した全体小説としての、その志しは比類ない面白さへと結実している。
気鋭のハードボイルド作家としてデビュー以来30年。「スズキさん」で開花させたコメディーセンスと、「新日本百景」連載で鍛えた文明批評の眼力とで、その精神を進化成長させた矢作は、過去の一切を昇華し、ハードボイルドを新たな高みへと押し上げた。
本当にボロボロになるまで読んだ
寝る前にベッドの中で、適当なページをめくって読み始める
そんな読み方のできる本にはそうそう出会うことができない
全編にわたるパロディの数々に彩られた、痛烈な現代日本批評
その偽史モノ小説としての完成度の高さはもちろんのこと、
とにかく単純に物語として、小説として抜群におもしろい
掛け値なしの傑作でしょう
本当にボロボロになるまで読んだ
寝る前にベッドの中で、適当なページをめくって読み始める
そんな読み方のできる本にはそうそう出会うことができない
全編にわたるパロディの数々に彩られた、痛烈な現代日本批評
その偽史モノ小説としての完成度の高さはもちろんのこと、
とにかく単純に物語として、小説として抜群におもしろい
掛け値なしの傑作でしょう
ライシャワーの愛弟子の日本語ペラペラの変な黒人が、CNNの特派員として西日本にやってくる。目的は、戦後分断された社会主義国の東日本と資本主義国の西日本の間にある壁が今にも崩れそうな日本の現状をレポートすること。現存する〜〜・していた人物をフィクションにてんこ盛りにし、戦後日本のおかしさを浮き彫りにする。田中角栄も、中曽根康弘も、ヘミングウェイも、長嶋茂雄も、明石家さんまも出る。分厚いし、冒頭は状況説明が多くて取っつきの悪い本だけど、後半に向かってグイグイいきます。訳のわからないギャグも含めて、一文たりとて見逃せない。すごいエンターテイメント。こうい〜〜う人を作家というのだなあ。本の厚さにひるまずに読んで、本当によかった。〜

