ニート
作者 絲山 秋子
価格 1,260 円
出版社名 角川書店
出版年月 2005/10/29
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■読者の評価     おすすめ度平均

ダメ男に惹かれる女には、この小説、ビビっとくる       おすすめ度
表題のニートでは、昔、仲良かった男友達が、
働かず、ひがな、ブログだけを更新してて
週に3回しか食事せず、それが具ナシのインスタントラーメンで
後は、水飲んでくらしてる。
目下の不安は料金滞納で電気をとめられる事。

主人公は、作家をしてて、猛烈に助けてあげたい気分になるんだけど
本人、あげてもいいお金だけど
これをどう受け取ってもらうかとか、
この助けてあげたい気持ちは、愛情なのか何なのか、とモヤモヤしてる。

こういうダメ男に惹かれる女には、この小説、ビビっとくるんだけど
優等生タイプが好きなひとは、読んでてイライラするんだろうなぁ。


泣きながら、「いいから口座番号、さっさと書け!金振り込むから」とか
こういうのに、ぐっと来たりしないんだろうなぁ。
表題のニートの最後の2ページとか、バスで読んでて泣きそうになったけど。

恋愛小説は、この「嗚呼!!」ってカンジがないと。
わたしは、この小説読んで、胸がざわざわしたし、「嗚呼!!」って思った。


独特な世界観に酔える       おすすめ度
五篇の短編集であるが、うち「ニート」と「2+1」は連携している。
ニート関連作品では、著者はやけにニートである男性に対して、肯定的な考えを持っている。
作品中には、投げ遣りな表現が目立ち、著者の、強く惹き付けられる独特な世界観が素晴らしい。
どうしようもない性を描いた「愛なんかいらねー」は、内容は不快だが、一定のテーマを追求している。
ただし、著者の独特な世界観は、登場人物のそれと同様に、屈折もしている。

この様な作品は、とかく批判されがちだが、一方では、評価されて、文学賞を受賞したりする。
批判の主な対象は、内容や展開の詰めの甘さの問題、表現の不快感などだ。

私は、本書により、深く心を動かされた。
展開や表現の問題を度外視し、理屈ではなく、感覚で読むと、どっぷりと浸る事が出来る。
音楽を耳ではなく、心で聴くのと同様に、本書を眼ではなく、心で読んでみると、深い味わいがある。

本書は、一般的にはウケないと思う。
しかし、十分に評価されるだけの、魅力ある一側面は確かにある。


残念でした       おすすめ度
映画になったイッツ・オンリー・トークが初めて読んだ作品で、面白かったのでこの本も手に取りました。多少期待していた分、正直がっかりでした。

だめ男とだめ女のどうしようもない話ばかりで、5話目にいたっては吐き気をもよおしてしまいました。

ニートという題名に惹かれて買った方は、もっとガッカリ度が高くなるでしょう。



だめな男の系譜       おすすめ度
表題が「ニート」ということで、ニートが突出された形で受け取られがちですが、個人的にはこの作品の基本線はだめな男+だめな男をほっておけない女(=落ちる女)の作品だと思って読みました。そういう意味では林芙美子の「浮雲」の流れを現代風に解釈した作品ではないかと思っています。そう捉えて読むと1話、3話、5話、はどうしようもない男女の性を見る思いで、なんとも切ないです。


割とスキです       おすすめ度
私はとても好きな作品です。とくにニートに対する2作品はとてもよく出来ていると思います。
 と、いうのも私は現役ニートですが実にニートの姿をうまく捉えているなと思いました。正直ニートあんなもんです。
 特に生粋の読元君や私のようなニートはあんな感じです。
 また周りもニートに対して甘いのが現実で、「このままニートでいてよ」と言ってくれる人も多いです。

 ニートに興味を持ち、この本を読み描写が甘いと感じた方、これが事実なのです。著者もニート経験アリかも☆

 最後の作品に関してもリアルな描写もないですし、淡々と読めるので私は好きです。
 こういった性癖に嫌悪感をまったく感じない所為かもしれませんが、楽しく読めました。むしろスキです。これが最後でよかったと思います。

 どの作品も共感ができお気に入りの一冊になりました。

 ・・でも知人にオススメはできそうにもないです。