火蛾 (講談社ノベルス)
作者 古泉 迦十
価格 924 円
出版社名 講談社
出版年月 2000/09
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    第17回 メフィスト賞   受賞
十二世紀の中東。聖者たちの伝記録編纂を志す作家・ファリードは、取材のため、アリーと名乗る男を訪ねる。男が語ったのは、姿を顕わさぬ導師と四人の修行者たちだけが住まう山の、閉ざされた穹廬の中で起きた殺人だった。未だかつて誰も目にしたことのない鮮麗な本格世界を展開する。

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■読者の評価     おすすめ度平均

理論のサーカス       おすすめ度
 非常に複雑な論理経路が、もののみごとに構築されています。読み終えた時、世界が裏返ったような感覚を感じることができる傑作です。
 この作者の新作を読みたいです。いや、せめて文庫にして。


イスラム的       おすすめ度
 イスラムの世界をテーマにした幻想的な雰囲気が漂う作品。作者は当時確か25くらいで、その歳でこれを書いたのは驚愕。
 メフィストファンの中でもめちゃくちゃ評価が高い作品で、ぜひ一読をお勧め。これ一作でなぜか消えたことが最大のミステリかも。
 ただ、ちょっと読みにくいので注意が必要


イスラム教神秘主義の世界観に基づくミステリ小説       おすすめ度
 この作品はイスラム神秘主義の幻想的な雰囲気が全編に満ちています。この雰囲気はイスラム教の知識の羅列だけでなく、幻想的な情景や内面の描写などによって醸し出されていると思います。この作品はミステリ小説としてだけでなく、幻想小説としてもとても面白く読めました。


幻想的かつ現実的な小説。       おすすめ度
 イスラム世界で起こる殺人という、非常に珍しい題材で書かれたミステリー。
 端正で隙のない文章が読んでいて心地よい。美しいとすら言える。
 イスラム教の信仰や思想に関する部分を読んでいるだけでもかなり面白いが、この作品はそれにとどまらない。

 殺人と、その謎を解いていく過程に、何やら宗教的な「昇華」の感覚があり、読んでいて深い酩酊感を感じさせる。

 面白いです。少しでも興味を引かれたなら読むべきです。
 



異色の幻想ミステリー       おすすめ度
イスラム教を題材にしたミステリー。
単純な謎解きではなく、自分自身の精神世界を
漂うような幻想的な雰囲気が漂う小説です。
従来のイスラム教の印象とは違うせいか、
私はむしろ『禅』的なイメージを持ちました。
ぜひお勧めしたい一冊です。