中原の虹 第一巻
作者 浅田 次郎
価格 1,680 円
出版社名 講談社
出版年月 2006/09/25
Amazonの詳細ページへ
    第42回 吉川英治文学賞   受賞
英雄たちが、大地を駆ける。 隠された王者の証「龍玉」を求めて、壮大な冒険が、いま幕を開ける。 人間の強さと美しさを描ききった中国歴史小説、刊行開始! 「鬼でも仏でもねえ。俺様は、張作霖だ」 「汝、満州の覇者となれ」と予言を受けた貧しき青年、張作霖。のちに満州馬賊の長となるその男は、大いなる国の未来を、手に入れるのか。 栄華を誇った王朝に落日が迫り、新たなる英雄が生まれる。

  この著者の他の作品を検索する

著者名をクリックすると、この著者の他の作品を検索することが出来ます。

書名か表紙写真をクリックすると、 Amazon.co.jp の詳細ページに移動できます。

商品を購入する際は、移動先の Amazon.co.jp の購入ページにて、商品価格・在庫の有無や納期をよくご確認のうえ、お手続き下さい。



■読者の評価     おすすめ度平均

歴史を勉強し直したくなる物語       おすすめ度
高校の図書館で借りた「蒼穹の昴」が私の人生に衝撃を与えてくれて数年。
何度も読み直して文庫も揃えた、お気に入りの物語の続編が出たときは
本当にうれしかったものです。

相変わらず個性があって魅力的な登場人物。
壮大な世界観は文字を追うだけでその景色が頭に浮かんできます。
改めてこの本を読み終わった後、歴史の教科書をひっぱり出してしまいました。

ハードカバー4冊…というボリュームに怯まず、ぜひ多くの人に読んでもらいたい
大作です。


第1巻から、このエンターテイメント溢れる歴史小説の虜になりました       おすすめ度
浅田次郎の最高傑作は『蒼穹の昴』だと思っていますが、この『中原の虹』はそれの姉妹編とも言うべき作品に仕上がっています。清朝末期の混沌とした中国を魅力ある人物が駆け巡っており、ワクワクするような躍動感に満ちた小説で、多くの読者を魅了する内容だと思いました。

以前、張学良の生涯に関心を持ち、総攬把張作霖も含めて関係する歴史書を数冊読みましたが、史実に基づくしっかりと裏付けのある描写が続きます。
一千元で買われた李春雷の存在感などは、まるで実際に活躍していたような雰囲気が伝わってきます。浅田次郎は虚実をないまぜにする手法を得意としており、あたかも自分がその時代に降り立ったかのような錯覚を持たせるほど巧みな文章力と表現力、構想力を持った作家です。その筆力ゆえ、フィクション上の人物がまるで実在していたかのように感じられることもあり、本書のような企画が生まれたのでしょう。

各登場人物の独白部分の外連味たっぷりな台詞回しがいいですね。京劇や昆劇での長セリフのような語りは躍動感を持って伝わってきます。彼の作品は、地の文体も含めて、語り口調が滑らかですので、とても読み易いですし、テンポのある筆運びによって物語に引き込まれ、気分を高揚させてくれます。乾隆帝の龍玉の存在が描かれる場面にはゾクゾクしました。ラストの展開も泣かせます。

フィクションでありながら、歴史に登場した人物や時代背景を鮮やかに描き出しながら、浅田次郎の思いが見え隠れするのも一興です。中国を舞台にして、当時の馬賊の描き方も、さもありなんと言う具合で、その筆力の高さを証明した一級のエンターテイメントになっていました。


さらに続編も待ってま?す。       おすすめ度
「蒼穹の昴」は浅田次郎の代表作とされている。ストーリーテラーとしての巧みさ、キャラのたたせ方の妙、しかも、繰り返し涙腺のつぼを突いてくるサービス精神の旺盛さ(笑)。「珍妃の井戸」はスピンオフストーリー的な存在であり、前作の登場人物の影は薄い。しかし、本作品「中原の虹」では、清朝末期の政変や辛亥革命という時代のうねりの中で、見事に続編として楽しませてくれる内容だ。そして、「蒼穹の昴」の春児や梁文秀他の登場人物も活躍する。それ以上に、この続編が、私には「蒼穹の昴」より魅力的に思えるのは、「プリズンホテル」のやくざ者に見られるような、ある意味、浅田次郎の得意技的な任侠キャラ(張作霖)や大俗物キャラ(袁世凱)も加わり、宝石箱を引っくり返したような、ワクワクと感動の交響楽が満喫できることである。
教科書では扱いも少なく、陰惨なイメージがつきまとう時代背景の中で、フィクションであることは差し引いて考えても、私の偏狭な歴史観を180度変えてしまうほどのインパクトがあった。
作者は、さらに続編を構想中と聞く。時代は続き、さらに台頭する張作霖と関東軍、本作品では、ねたを仕込むかのように一瞬の登場だった毛沢東や蒋介石も交えた抗争、謀略が作者の筆に掛かってどういう作品に仕上がるか、また、春児や梁文秀は時代にどう翻弄されつつ、真摯に時代に立ち向かっていくのか、今から楽しみで仕方ない。


張作霖、格好いい       おすすめ度
張作霖をとても格好よく描いた作品です。
非常に面白いですね。

1巻では、以下の一節が「リーダーのあり方」として一つあるのかなあと思いました。
======================================================
袁世凱は鶏よりも早起きである。
それだけならばとりたてて珍しくもないが、梟よりも夜更かしであった。
副官や秘書官がたびたび交代するのは、べつに袁が馘首するからではなく、疲労の余り病気になるか、激務に嫌気がさして辞職を願い出るからである。
遅寝早起きというだけならまだよい。その巨躯には人間離れした活力が漲っており、行動の迅速さは若い部下たちの追随をゆるさなかった。
======================================================


張作霖の青春       おすすめ度
馬賊の首領・・として有名な
張作霖の登場。

馬賊のどのメンバーたちの氏素性も
悲しい過去・・

国家が機能しない社会で、
軍閥や馬賊がそれを補完する・・でも、十分にカバーできるはずもなく。

「蒼穹の昴」以来の愛すべき主人公たち・・

 李春雲(リイチュンユン)の兄の存在・・
 これからの春雲との絡みも楽しみです。