狐闇 (講談社文庫)
作者 北森 鴻
価格 800 円
出版社名 講談社
出版年月 2005/05
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■読者の評価     おすすめ度平均

《旗師・冬狐堂》シリーズ第二作       おすすめ度
旗師・冬狐堂こと宇佐見陶子は絵画の贋作作りの
汚名を着せられ、骨董業者の鑑札を剥奪された。

その背景には、一枚の魔境に秘められた歴史の闇が広がっていた……。



日本の歴史の裏側で、連綿と続く陰謀が明かされる本作。

そうした歴史エンタテインメントとしても、もちろん楽しめますが、
なんといっても著者の各作品に登場するキャラ達が一堂に会し、
夢の競演を果たしているところも、ファンとしては見逃せません。


本作の裏エピソードである「双死神」(『凶笑面』収録)に登場する
民俗学者・蓮杖那智をはじめ、三軒茶屋のビアバー「香菜里屋」の
マスター・工藤(『花の下にて春死なむ』など)や骨董業者・越名集治
(『孔雀狂想曲』)など、北森作品の読者なら思わずにやりとさせられます。


著者の持ち前の(!)サービス精神が、いかんなく発揮された作品です。


ゼロ時間へ       おすすめ度
時間が前後する中で、壮大なストーリーが描かれる。時間は前にも後ろにも自在に動き、その中で人々は自分の思惑を実現しようとする。
それにしても、民俗学と骨董の世界を見事に描いていると思う。
掛け値無しに面白い世界だ。


裏切りの世界       おすすめ度
 2002年に出た単行本の文庫化。
 冬狐堂ものの第2長編。
 とにかく『狐罠』に似ている。話の流れ、雰囲気、裏切りの話。もちろん細部は異なっているし、前作と重ねているようでひっくり返している部分もある。しかし、読後感は非常に似通ったものであった。ちょっとどうなのだろうと思ってしまう。やはり、北森氏は長編が得意でないようだ。
 骨董の話、コン・ゲーム、古墳の話が好きな人にはおすすめ。


文句無し!!       おすすめ度
女性の骨董業者が主人公である「冬狐堂」シリーズで、『狐罠』の続編である。

前作の『狐罠』がめちゃくちゃ面白かったので本作も期待して読んだのだけれど、いやーこれが面白い!!
骨董業界や、歴史・考古学のミステリーまで含んだストーリーが面白いのは当然だが、登場人物に他の北森鴻作品の主人公が勢ぞろいの『北森作品オールスター小説』というファンにはたまらない一冊(笑)

そのため、『凶笑面』・『孔雀狂想曲』・『花の下にて春死なむ』あたりを先に読んでおいた方が本作をより楽しめるのではないかなあと思う。

とにかく、前作『狐罠』を読んで面白いと思ったのなら、これを読まないまま人生を終えてしまうのは損だ。文句無しに面白い一冊。


シリーズ1作目を上回る面白さ!       おすすめ度
しょっぱなから緊張感に満ちた取引、そして競り市の場面から始まり、
妖しい魔鏡が陶子の手に落ちた冒頭から物語に引きつけられてしまった。
贋作作りの汚名を着せられ古物商を取り上げられてしまうのを皮切りに、
気の毒なほど次から次へと陶子に様々な試練が襲いかかる。
それでもひるむことなく優れた仲間達の協力の元に事件を解決していくのだが、
明治政府の闇の政策、さらには古代にまで遡り、
ストーリーは非常に壮大な広がりを見せ、
心臓をドキドキさせながら一気に読み進んでしまった。