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■読者の評価
おすすめ度平均
本書は青春小説でもあり時代小説でもある―作家・奥田英朗の誕生史! おすすめ度
本書の主人公・田村久雄は、著者である奥田氏と同じ1959年生まれ。巻末の「解説」も指摘するように、主人公はある意味で著者自身である(決定的に異なるのは、久雄が岐阜市でなく名古屋市出身になっていること)。ゆえに本書は、1980年代を時代的背景として、作家である奥田英朗の誕生・形成史として読み進めることができる。90年代に大学に入学したわたしにとって、本書で描かれている6編に登場する話題にはピンとこないものもただあったが、それでも読んでいて懐かしい感覚に浸ることができる。「古き良き時代」をノスタルジックに想起するというわけではない。ただ、自分史において鮮烈な記憶がない諸事実を知ることで、思わず自分が詳しく知らない時代にタイプスリップしたような感覚になったのであろう。88年のソウル五輪の対抗地が名古屋市であったなんて、今までついぞ知らなかった。
時系列的にいえば、第2編の「春一番」が1978年4月4日で最も古く、締めの作品である第6編の「バチェラー・パーティー」が1989年11月10日で最も新しい。上京してから10年以上に及ぶ久雄の20代を多角的に描き出した一連の作品は、自らの青春時代とのズレがあったにせよ、多くの読者の心をくすぐるのではないか。地方から東京に「上京」すること自体、1つの大きなイベントである。6つの作品のなかで、特に印象に残ったのは、楽しくも淡い学生時代を綴った「レモン」、母親が強引にお見合い女性を連れてきたことから始まる濃厚な一日を扱った「彼女のハイヒール」の2作品。ここでいう学生時代とはむろん大学時代のことだが、この4年間というのは、人生において特別な意味を持っているように思う。卒業してすぐには分からないが、次第にその貴重さを実感できる。いずれにせよ、作家・奥田英朗が生まれるまでの一端を知りたい人は、本書を是非とも読まれたい。その息吹を感じることができる。
時系列的にいえば、第2編の「春一番」が1978年4月4日で最も古く、締めの作品である第6編の「バチェラー・パーティー」が1989年11月10日で最も新しい。上京してから10年以上に及ぶ久雄の20代を多角的に描き出した一連の作品は、自らの青春時代とのズレがあったにせよ、多くの読者の心をくすぐるのではないか。地方から東京に「上京」すること自体、1つの大きなイベントである。6つの作品のなかで、特に印象に残ったのは、楽しくも淡い学生時代を綴った「レモン」、母親が強引にお見合い女性を連れてきたことから始まる濃厚な一日を扱った「彼女のハイヒール」の2作品。ここでいう学生時代とはむろん大学時代のことだが、この4年間というのは、人生において特別な意味を持っているように思う。卒業してすぐには分からないが、次第にその貴重さを実感できる。いずれにせよ、作家・奥田英朗が生まれるまでの一端を知りたい人は、本書を是非とも読まれたい。その息吹を感じることができる。
テンポよくユーモアが散りばめられた一冊 おすすめ度
コピーライターとして活動している主人公の上京、大学時代、広告代理店時代、企業時、お見合いの話などを収録。
テンポとユーモアがあって読みやすい。
そして、主人公の『誰に気を使うのでなく、素直に生きている』ところに共感と魅力を感じた。
テンポとユーモアがあって読みやすい。
そして、主人公の『誰に気を使うのでなく、素直に生きている』ところに共感と魅力を感じた。
温かくてちょっと切ない、奥田英朗の描く『青春』 おすすめ度
1959年生まれの主人公田中久雄が上京してから30歳になる直前まで、つまり1980年代を描いた連作短編小説です。主人公と同年代の方はもちろん昔を懐かしみながら作品を楽しめると思います。
またそうでなくても、私のように80年代後半生まれで今まさに20代を謳歌している人たちにとっても非常に面白く読める小説です。
この話は各章ごとに読んでももちろん面白いですが、私は一気に読むことをオススメします。まぁ私がオススメしなくても、非常に面白い作品なので一気に読んでしまうとは思いますが…
この話がなぜ一連の「長編小説」ではなく「連作短編小説」のような形をとっているのかを私なりに考えてみました。それで思ったのは、その短編によって主人公である久雄の『変わっていった』部分と、『変わらない』部分をうまく見せるためにそのようにしたのではないか、ということです。
音楽評論家になりたいという密かな夢を持って上京した18の頃…
浪人の末大学に入って初めての恋人が出来た19の頃…
仕事に慣れてきて少々天狗になっていた22の頃…
初めてのお見合いでドタバタした25の頃…
同級生の結婚の前日に羽目を外そうとした20代最後の秋…
置かれている境遇は全く違い、周りにいるメンツも違いますが、他人に振り回され毒づきながらも、密かに夢を描いている青年という主人公の「私」は変わらないままそこにいます。
変わっていく自分と変わらない自分、変わっていく世の中と変わらないままの世の中…
本作を通じて人生、青春というものの切なさや大いなる可能性というものを感じさせてもらいました。大好きな一冊です!!
またそうでなくても、私のように80年代後半生まれで今まさに20代を謳歌している人たちにとっても非常に面白く読める小説です。
この話は各章ごとに読んでももちろん面白いですが、私は一気に読むことをオススメします。まぁ私がオススメしなくても、非常に面白い作品なので一気に読んでしまうとは思いますが…
この話がなぜ一連の「長編小説」ではなく「連作短編小説」のような形をとっているのかを私なりに考えてみました。それで思ったのは、その短編によって主人公である久雄の『変わっていった』部分と、『変わらない』部分をうまく見せるためにそのようにしたのではないか、ということです。
音楽評論家になりたいという密かな夢を持って上京した18の頃…
浪人の末大学に入って初めての恋人が出来た19の頃…
仕事に慣れてきて少々天狗になっていた22の頃…
初めてのお見合いでドタバタした25の頃…
同級生の結婚の前日に羽目を外そうとした20代最後の秋…
置かれている境遇は全く違い、周りにいるメンツも違いますが、他人に振り回され毒づきながらも、密かに夢を描いている青年という主人公の「私」は変わらないままそこにいます。
変わっていく自分と変わらない自分、変わっていく世の中と変わらないままの世の中…
本作を通じて人生、青春というものの切なさや大いなる可能性というものを感じさせてもらいました。大好きな一冊です!!
80年の上京物語 おすすめ度
1980年前後に上京してきた主人公が時代背景と共に変わっていく様子が伝わってきました。
バブル期へ向かっていっている時代背景もしっかりと描かれています。
当時はこのような青年も結構いたのでは、と感じました。
この本を読むと、上京してきた当時を思い出して上京後の自分を懐かしく振り返ってしまいます。
バブル期へ向かっていっている時代背景もしっかりと描かれています。
当時はこのような青年も結構いたのでは、と感じました。
この本を読むと、上京してきた当時を思い出して上京後の自分を懐かしく振り返ってしまいます。
上京経験のある人必読 おすすめ度
田舎から上京して一人暮らしをした経験がある人には、感慨深い作品です。
自身の経験を思い出して、懐かしく思うことでしょう。
とても軽いタッチで書かれており、読みやすい娯楽作品です。
自身の経験を思い出して、懐かしく思うことでしょう。
とても軽いタッチで書かれており、読みやすい娯楽作品です。

