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■読者の評価
おすすめ度平均
ねっとりと絡みつく物語 おすすめ度
母と子を題材にし、子の目線から書いた短編集。
どの物語も後味はすっきりとしなく、ねっとりとした
重苦しい余韻がまとわりつく感じ。
でも短い文章の中にそれぞれの人生が凝縮されていて
ズンとその物語の中に入り込んでしまう。
どれも30代が主人公なんだけど、30代ともなると
親は自分を保護してくれたという立場から保護しなくては
ならないという立場になる。この物語の主人公たちは
そこでその立場の逆転をうまく受け入れられずに
立ち止まってしまっている。どこへいったらよいのか
途方に暮れている。それゆえに、マザコンという題名が
ついているのかなと思った。いつまでも母親に庇護されて
いたい、でも自分は大人になってしまった、
母親を1人の女として、老いた女性として認めなくては
ならない、でも受け入れたくない。そういう気持ちが
見え隠れする物語が多かった。
角田さんの作品は後味ほんわかと後味ブラックと別れるけど
これは後味がブラックでほろ苦。でも読まずにはいられないし
読んで後悔もさせない。さすがです。
ただほんわかが好みなので星は4つ。
どの物語も後味はすっきりとしなく、ねっとりとした
重苦しい余韻がまとわりつく感じ。
でも短い文章の中にそれぞれの人生が凝縮されていて
ズンとその物語の中に入り込んでしまう。
どれも30代が主人公なんだけど、30代ともなると
親は自分を保護してくれたという立場から保護しなくては
ならないという立場になる。この物語の主人公たちは
そこでその立場の逆転をうまく受け入れられずに
立ち止まってしまっている。どこへいったらよいのか
途方に暮れている。それゆえに、マザコンという題名が
ついているのかなと思った。いつまでも母親に庇護されて
いたい、でも自分は大人になってしまった、
母親を1人の女として、老いた女性として認めなくては
ならない、でも受け入れたくない。そういう気持ちが
見え隠れする物語が多かった。
角田さんの作品は後味ほんわかと後味ブラックと別れるけど
これは後味がブラックでほろ苦。でも読まずにはいられないし
読んで後悔もさせない。さすがです。
ただほんわかが好みなので星は4つ。
ありふれた光景の中の不安 おすすめ度
角田の近作は、なにやら鬼気迫るほどの充実ぶりである。本書もまた切れ味鋭かった。老母と、中年にさしかかった子との関係に焦点を絞った、コンセプト短編集。
一編が短い。短くて無駄がない。オチのなさが読後の不安を呼ぶ。心がざわざわする。マザー・コンプレックスなんて、程度の差はあれ、誰にでも普通にあるものだと知る。わかりやすく病的なマザコンの例はない。
「パセリと温泉」の真希子あたりが一番重い方だろうが、それにしたって社会的に逸脱しているとは思わない。だからオビに「だれもがマザコンなのかもしれない」とあるが、「だれもがマザコンなのだろう」くらいの読後感である。
一編が短い。短くて無駄がない。オチのなさが読後の不安を呼ぶ。心がざわざわする。マザー・コンプレックスなんて、程度の差はあれ、誰にでも普通にあるものだと知る。わかりやすく病的なマザコンの例はない。
「パセリと温泉」の真希子あたりが一番重い方だろうが、それにしたって社会的に逸脱しているとは思わない。だからオビに「だれもがマザコンなのかもしれない」とあるが、「だれもがマザコンなのだろう」くらいの読後感である。

