きいろいゾウ
作者 西 加奈子
価格 1,575 円
出版社名 小学館
出版年月 2006/02/28
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■読者の評価     おすすめ度平均

心が疲れた時に、読みたい一冊。       おすすめ度
「ツマ」と「ムコ」の夫婦のお話。
登場する人たちがそれぞれ、すごく優しい。
そしてそれぞれが誰かをすごく愛している。

クスッとする部分もあり、
心温まる部分ももちろんあり。

「自分の周りにいる人を、大切にしよう」
そんな風に思える、不思議なんだけど本当にありそうな物語。
心が疲れた時に、読みたい一冊です。


こんな夫婦になりたいな       おすすめ度
テヘラン生まれの関西人。ある雑誌の対談で彼女の存在をしりました。面白そうと感じ何冊か続けて読みました。過去の作品と読み比べてみるとぜんぜん雰囲気が違いました。今までの作品は何かとんがった感じがして。でもこのきいろいゾウは暖かな若い夫婦と片田舎に住むおおらかな人々との交流って感じで読み進んでたのに。誰にもどんな人にも、心の奥には消えない何かが住んでいるにですね。


もう少しストーリーに厚みがあれば・・・       おすすめ度
シンプルな生活の中で夫婦本来のあり方を描く・・・みたいな感じのストーリーです。主人公夫婦が「不思議系」の人なのでそういうテンションの人が読むなら共感できるのかもしれませんが、私はあまりこのワールドには入っていけませんでした。ところどころにハッとさせられるようなフレーズがちりばめられているのですが、あまり生かされていない気がしました。特に「おい!」とつっこみそうになったのは、主人公夫婦の夫のほうの過去。後半はこの夫の過去が少しずつ明らかになっていくということに焦点が当てられるのですが、明らかになったこの過去というのが、もう・・・なんていうか・・・そんなことでイレズミなんか彫るか?と思ってしまいました。この夫の過去にもう少し現実的な厚みがあればもっと面白い作品になったのにな〜と思いました。


大丈夫と呼びかける声       おすすめ度
ゆっくり、そろそろと、物語は進む。特別なことなど何もない田舎暮らし。
当たり前の毎日。ありきたりの毎日。ありのままの毎日。
じわじわと近づく、不快な予感。変化の予兆。
後半になると、ぐったりするほど冗長に感じていたはずの前半の生活が、むしろ壊れてほしくない、そのまま出来事を起さないまま終わらせてほしい気持ちで読んだ。
大人のふりをしながら、初めての恋や初めての死、身がすくむような自信のなさや身をよじりたくなる恥ずかしさ、孤独や不安、子どものままの幼稚な自分を抱えて、大事なことには蓋をしながら、日々を送る。

最後の一行。大きな文字で書かれた、その一行。
こう言い切れることは、存外、素敵に感じた。嫌味でも、説教でもなく、改めて、こういうのもいいなあ、と。
それがそこにあるから、安心して眠れる。そのことに、出会えること。
誰かがいてくれる日常。自分が誰かの日常のなかにある、幸せ。
きっと、この先の日常は、もっと幸せだろう。


穏やかな気持ち       おすすめ度
 ふんわりとした暮らしを、穏やかな気持ちで読み進めてゆく。
ツマの可愛らしさを、ゆっくりと味わう。そんな感じ。
ちょっと現実離れした生活を送るふたりだけど、フィクションだから当たり前。
でも、ちょっと憧れる。穏やかでありたいなあ、と思う。