作者 原 民喜
価格 460 円
出版社名 新潮社
出版年月 1973/07
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■読者の評価     おすすめ度平均

詩人の見たヒロシマ       おすすめ度
 「あの日」について、その場にいて、その目で見た者が自ら惨禍を綴った物語。そのすぐ後に原爆が落ちると後から思い出せば、その日の身の回りのことも、あるいはそれ以前の出来事も悲しみも何故か意味ありげになり、そして激しいその瞬間を生きのびた後は、何もない。ただ透明な虚無に沈み、この世を去るばかりである。遺書のように添えられた詩は、悲しいなどという次元ではない。船に乗り海外へ行く遠藤周作を見送るときには、自分自身がその船に乗っているかのような離人感にとらわれる。すでにこのときに彼の精神は危なかったのかもしれない。
 この本で原民喜を知ったら今度は原爆ドームに行って欲しい。そこに彼の文を記した石碑がある。佇んで見守って欲しい。気がつけば昨今の国際的騒動のなんと愚かしいことか。そういうことを考え、平和について思いを巡らせる手がかりとして、この本を強く推薦する。


感動の原爆小説       おすすめ度
みごとな(という表現はおそらく不適切だとおもうが)原爆小説である。
淡々とした描写、客観的な描写。かえって生々しく、過去の現実に目を背けたくなる。
収容の「美しき岸のふちに」(だったとおもうが…)は秀逸である。
泣ける。すべての世代の人へ。戦争を、知らない若者にも。


Please read this book and think about it       おすすめ度
広島での原爆の話です(作者の体験)。描写がリアルで、ありのままを忠実に表現していると言えると思います。原爆の話は多くありますが、「夏の花」はその時の人々の様子をよく表わしています。おしつけがましい意見は書かれていないので、読む人それぞれに、いろんな感じ方があるでしょう。題材的にちょっと難い話かもしれませんが、表現は単調で、スラスラ読めるものです。老若男女問わず、ぜひ一度は読んでみてください。