格闘する者に○ (新潮文庫)
作者 三浦 しをん
価格 500 円
出版社名 新潮社
出版年月 2005/03
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■読者の評価     おすすめ度平均

下手です。       おすすめ度
就活を題材にした、私小説的な小説。主人公が落とされた小学館、講談社、新潮社と推測される大手出版社が登場し、作家人生大丈夫なのかとも思うが、そのお陰で、読者には著者の小説を読める幸福があるわけで、落としてくれた出版社の皆さんに感謝したい、と読後思った。小説としての面白さはいまひとつか。いまどきの若者(特に男たち)の考え方を知るには良い本かも。


なつかしの就活       おすすめ度
私の散々だった就活。今思い出しても胸が痛む。
それに引換え、主人公・可南子の悠然とした態度ったら。
私もこれくらい自分を貫き通せてたらな。
自分が吐けなかった毒舌を代わりに吐いてもらったようでスッキリしました。
人と違っててもいいやって改めて思えた。
面白くて一気に読みました。


続く三浦作品の萌芽に興味津々で読みました。       おすすめ度
面白かった。女子大生可南子の就活の物語と言ってしまえばそれまでなのかも知れませんが、続く三浦作品を先に読んでしまったので、その萌芽がこの物語の中にちらほら見えて興味津々でした。冒頭の就職試験の問題・提示された写真による作文(?)には、さすがと思いました。就活奮闘記よりも可南子をとりまく、弟、義母、恋人(?)のおじいさん、仁木君や砂子とそれぞれ自分のペースで生きている人との関係性の取り方が面白かった。


三浦しをんの処女作       おすすめ度
てっきり就職に奮闘する主人公の姿が描かれているのかと思ったら、予想とは違いマイペースに、
至極マイペースに毎日をのほほんと、けれどやはりマイペースに足掻いている人たちの話だった。
就活をこれからに控えている私なんかには、実に勇気付けられる作品である。
やや独特な古めかしい、けれど若い読者にもすんなりと受け入れられる文体に好感。
しをんさんは一体どこでこのような文章センスを培われたのかなあ?等と、ひたすら感心してしまうぐらいなのだ。
あ、冒頭の小話とタイトルのダブルミーニングな所が特に好きです。オチ付きで。


かろやかに生きる       おすすめ度
就職活動を始めた大学生の可南子。マンガが好きな、風変わり女の子。クラスを見渡せば1人はいそうなタイプ。お父さんは政治家、お母さんは小さいときになくしている。付き合っているのは80歳のおじいさん。

自分の好きなマンガの編集者になるために出版社を受けるが、面接でわけのわからない質問にあったりする。家族ではだれが政治家の父の跡をつぐかでもめたりと、周囲は騒がしい。

でも可南子は右往左往することもなく、苦労をなげいたりしない。自分の思い通りにならないことばかりなのに、淡々と進んでいく。可南子は素直さ、いい意味での軽さを持っている。それがなんとも心地いい。私も大学生の頃、自分の世界と社会がフィットしない居心地の悪さを感じていた気がする。自分の世界を持ちつつ、周りの騒音とうまくやっていくのは簡単じゃない。喜んだり、悲しんだりのアップダウンを受け入れつつ毎日を過ごす、それがマイペースということなのだと思う。