エトロフ発緊急電 (新潮文庫)
作者 佐々木 譲
価格 820 円
出版社名 新潮社
出版年月 1994/01
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    第3回 山本周五郎賞   受賞
    第43回 日本推理作家協会賞   受賞
1941年12月、日本海軍がハワイ真珠湾を奇襲し、太平洋戦争の口火は切られた。今も語り継がれるその歴史的瞬間の背後には、熾烈な諜報戦があったのだ。アメリカ、東京、そして機動部隊が極秘裡に集結した択捉島を舞台に、スパイが暗躍する。真珠湾攻撃前夜をダイナミックに、かつロマン豊かに描く傑作冒険小説。

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■読者の評価     おすすめ度平均

かなりオススメです!       おすすめ度
めったに再読しないが、この作品だけは、結末がわかっていても何度も読み返してしまう。
その理由は、確かにこの作品のジャンルとしては冒険・推理小説であるが、それに加えしっかりとした「歴史」のバックボーンがあるからである。たしか、この作者のいずれかの作品で「本当にあったことか、想像のことか、判断できないぎりぎりのところが面白い」という解説があった。実際この作品もそれに当てはまり、その辺りがしっかりとした読み応え感を与えてくれ、「また読みたい!」と思わせるのだろう。
冒険・推理の部分で言うと、いわゆる冒険小説というものは、「何でこのタイミングで計ったように登場するの?」と、その場面場面での出会いが強引で、そこからストーリーを新たな方面へと展開しているが(個人的感想)、この小説は複線の流れ(アメリカ、東京、択捉)を自然と展開し、また編むことで読者をどんどん引き込んでいく。
上記他にも、当時の風俗、択捉の自然・歴史なども丁寧に書かれており、充実した作品である。


おもしろい       おすすめ度
物語の最初は、話題がいろいろと飛ぶのですが、これら伏線が1つにまとまる中盤で面白味が盛り上がります。
後半はハラハラとドキドキが入り乱れ、主人公のスパイに感情移入してしまいます。
おもしろい!


良い小説       おすすめ度
良い小説は「面白いこと」に第一の存在意義があります。面白さの条件は三つのSを満たすことです。スリル、スピード、サスペンス、+恋愛要素で何かを得て失うことの描写に長けていれば最高です。しかし一番大事なのは読みやすいことです。この本はすべて満たしています。


女でも泣けるんです。       おすすめ度
潜入、追跡、銃撃戦に暗号通信。男くささむんむんの冒険小説だから、男性読者のロマンを掻き立てる系で、女性はお呼びでないかしら?と思いながらも手に取ってみたら、そのボリューム(文庫本でもすごく分厚い)にもかかわらず、面白くてもう止まらない。ページをめくる度にどんどん引き込まれて、最後は切なくて胸がいっぱいに・・・。クライマックスではほとんど半泣きでした。

冷笑的なアナーキストのくせに、それでも何かを信じてる男、つまり、女性目線から言うと、近づいちゃいけないのは分かってるんだけど、惹かれずにはいられない危険な男、が主人公。

物語の展開や緻密さも、西にフォーサイスあらば、東に佐々木譲あり!と言い切れるぐらい、「これって無きにしもあらず?」と思わされるほど、一貫して臨場感とリアリティにあふれていた。また台詞や心理描写がとても自然で、読みながらすんなり頭の中で映像化できる。


何度も読んでます       おすすめ度
とにかく引き込まれます。3部作どれも面白いですが特に2作目のこの話が好きです。主要な登場人物がすべてどこか影があり、一人一人強烈にキャラが立っていて一気に読めます。そういえば昔NHKで『エトロフ遥かなり』というタイトルでドラマ化してましたが、また映画かドラマにならないすかね。3部すべて。