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■読者の評価
おすすめ度平均
梅原日本学の端緒となった人麿評伝 おすすめ度
人麿の時代、台頭しつつあった藤原氏による律令政治の形成と確立のために宮廷の祭祀芸能は一旦根絶されるが、この転機に初期王朝歌人額田王や歌聖人麿が如何なる境遇に陥ったかは今なお不明である。全国の柿本神社が列島の各地に点在しており、その縮図として石見の国(現在の島根県西部)を人麿終焉の伝説地が縦断している。彼の終焉の地が畿内の防波堤にでもなるかのように分布していることで、人麿個人における晩年の〈真実〉は永久に説明できない。藤原氏(律令政治)にとっては悪人、罪人に過ぎない人々を鼓舞する人麿の言葉は、史実を語り尽くせるものではあり得ず、真実の〈歌〉の言葉として、歌聖の言葉としてのみ辛うじて、しかしこれほど力強く生き残った。このことが人麿自身の望んだことであるかどうかは、それが〈真実〉に関わる以上不明である。この歌聖終焉の地がはっきりと此処であるとは同定できないようなかたちで散在している現在の文化史上の事実を、当時短歌界の大御所だった斎藤茂吉が苦難の踏査、膨大な考証の末鴨山湯抱説として結論付けた。その論考は茂吉全集で読めるが、若かりし梅原さんは当時これに強く反発しつつ、人麿の死が水死、それも流刑死であることを推論していく。梅原日本学の端緒となった、古代政治に対する告発の書でもある。
続編の人麿歌集論『歌の復籍』は今絶版で読めず、文庫化が望まれる。
人麿論はその後、『古事記』人麿原作者説となり、仏教論と並び梅原さんの日本思想論の双極にまで深化しているが、一般にもあまり認識されていないのではないだろうか。
続編の人麿歌集論『歌の復籍』は今絶版で読めず、文庫化が望まれる。
人麿論はその後、『古事記』人麿原作者説となり、仏教論と並び梅原さんの日本思想論の双極にまで深化しているが、一般にもあまり認識されていないのではないだろうか。
疲れるよなぁ おすすめ度
この本は、柿本人麻呂の謎を解くはずでは・・・?と思わされます。
彼の説が正しいという理由で、賀茂真淵を叩いているように見える内容になっています。彼の説を述べることと、賀茂真淵の説が合わないことは別問題であり、叩くだけではいけないようにも思います。
彼の説が正しいという理由で、賀茂真淵を叩いているように見える内容になっています。彼の説を述べることと、賀茂真淵の説が合わないことは別問題であり、叩くだけではいけないようにも思います。

