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■読者の評価
おすすめ度平均
博識だなぁ〜 おすすめ度
作者の博識ぶりや、思慮の深さに驚かされ、彼のウィットに富んだ世界観を堪能できる。
ただ、平野氏のファンは素直に楽しめるが、アンチ平野の読者にはその博識ぶりがシャクに障るかもしれない。
内容としては、自身の小説の解説をしているような部分が非常に興味深い。通常小説家は自ら書いた小説について、後からその意図などを解説することはしない。その意味でも非常に価値のある本である。
ただ、平野氏のファンは素直に楽しめるが、アンチ平野の読者にはその博識ぶりがシャクに障るかもしれない。
内容としては、自身の小説の解説をしているような部分が非常に興味深い。通常小説家は自ら書いた小説について、後からその意図などを解説することはしない。その意味でも非常に価値のある本である。
文章が硬い おすすめ度
エッセイというのは作家の感性や知識が暴露される危険地帯である。もう、それこそ下手なことを書いてしまうと大変なことになる。なんだよこれは、と馬鹿にされたりしかねない。でも、そうしないと読んでもらえないし、こちらも読む気がしない。極めて厄介な代物です。
で、著者のエッセイである。真面目な方なんだなぁ、と思いますが、やや大上段に構えており硬さが目立ちます。まあ、掲載した雑誌とかの事情によるんでしょうが、個人的には「?」が付きます。世間様に物申す、というのか、はたまた、新聞の社説と言うのか……
もう少し、自分を晒してもいいのではないかと思えます。戯画化するのもありでしょう。大体、エッセイで人気を集めている人というのは自分を戯画化する度量と世間と著者自身の間に生じた「ずれ」を感知する鋭敏な嗅覚を持っているわけですから。
で、著者のエッセイである。真面目な方なんだなぁ、と思いますが、やや大上段に構えており硬さが目立ちます。まあ、掲載した雑誌とかの事情によるんでしょうが、個人的には「?」が付きます。世間様に物申す、というのか、はたまた、新聞の社説と言うのか……
もう少し、自分を晒してもいいのではないかと思えます。戯画化するのもありでしょう。大体、エッセイで人気を集めている人というのは自分を戯画化する度量と世間と著者自身の間に生じた「ずれ」を感知する鋭敏な嗅覚を持っているわけですから。
重いかな おすすめ度
芥川賞作家によるエッセイ集です。文明や現代社会についての思考が書かれています。著者の鬱屈とした思いが伝わってきます。文章が長く、難解な言葉を使っているのは、表現に苦労しているからでしょうか、読みづらい感じで、テンポは感じません。何か楽しめない感じです。
統一的精神 おすすめ度
僕は前半のものが特に良かったです
ロボットの運命、肉と骨、地震と無神論、新興宗教の科学主義などは
時事的でありながら、その解釈は宇宙的というか、宗教的、哲学的な
視点から眺められ、なにか統一的精神によって解釈されていると
かんじさせ、単なる学術的解釈には無い真実性を与えていると思った
後半の物質の氾濫と小説についての文章も興味深いです
ロボットの運命、肉と骨、地震と無神論、新興宗教の科学主義などは
時事的でありながら、その解釈は宇宙的というか、宗教的、哲学的な
視点から眺められ、なにか統一的精神によって解釈されていると
かんじさせ、単なる学術的解釈には無い真実性を与えていると思った
後半の物質の氾濫と小説についての文章も興味深いです
平野小説への橋渡しとして おすすめ度
小説では挫折してしまったけど、本当は平野啓一郎に興味がある、という人は一度手に取ってみるとよいと思います。
『日蝕』『一月物語』における「擬古文」の使用や、『葬送』にみられる徹底的な心情描写などにより、読者からすると遠い存在のように感じられる平野啓一郎氏ですが、本書ではそのようなことはありません。思ったことを素直に書いているという印象を受けます。そのあたりは、小説とエッセイということで使い分けているのかもしれませんが、とにかく読みやすいです(エッセーと書く方が一般的なのでしょうが、平野氏は「エッセイ」と書かれているので平野氏に合わせました)。
本書は、以前に単行本として出版された同名のものに、その後新聞などに書かれたものを集めて一冊にまとめたものです。前半部(以前の単行本に掲載されている部分)は『Voice』という雑誌に連載されたもののようで、連載というだけあって統一感も感じられ、とても興味深く読ませていただきました。時事的な話題が多く、平野氏本人も言うように、ひとつの「証言」たり得ているように思います。しかし、個人的には、後半部に散見される自作についての言及により興味を引かれました。後半部は最近に書かれたものだけあって、初期三部作(『日蝕』『一月物語』『葬送』)以降の作品に関する言及がみられます。『高瀬川』では現代人のコミュニケーションの問題を考えていたことや、「最後の変身」(『滴り落ちる時計たちの波紋』所収)では、「ひきこもり」という社会現象について考えていたことなどが披瀝されています。これらのエッセイを読んでいると、平野氏が単なる頭でっかちな作家ではなく、現代社会に深くコミットする形で小説というものを考えているのだということが理解されるように思います。
本書は、平野小説への橋渡しとして恰好の書であると思います。なるべく多くの人に読んでもらいたいエッセイ集です。
『日蝕』『一月物語』における「擬古文」の使用や、『葬送』にみられる徹底的な心情描写などにより、読者からすると遠い存在のように感じられる平野啓一郎氏ですが、本書ではそのようなことはありません。思ったことを素直に書いているという印象を受けます。そのあたりは、小説とエッセイということで使い分けているのかもしれませんが、とにかく読みやすいです(エッセーと書く方が一般的なのでしょうが、平野氏は「エッセイ」と書かれているので平野氏に合わせました)。
本書は、以前に単行本として出版された同名のものに、その後新聞などに書かれたものを集めて一冊にまとめたものです。前半部(以前の単行本に掲載されている部分)は『Voice』という雑誌に連載されたもののようで、連載というだけあって統一感も感じられ、とても興味深く読ませていただきました。時事的な話題が多く、平野氏本人も言うように、ひとつの「証言」たり得ているように思います。しかし、個人的には、後半部に散見される自作についての言及により興味を引かれました。後半部は最近に書かれたものだけあって、初期三部作(『日蝕』『一月物語』『葬送』)以降の作品に関する言及がみられます。『高瀬川』では現代人のコミュニケーションの問題を考えていたことや、「最後の変身」(『滴り落ちる時計たちの波紋』所収)では、「ひきこもり」という社会現象について考えていたことなどが披瀝されています。これらのエッセイを読んでいると、平野氏が単なる頭でっかちな作家ではなく、現代社会に深くコミットする形で小説というものを考えているのだということが理解されるように思います。
本書は、平野小説への橋渡しとして恰好の書であると思います。なるべく多くの人に読んでもらいたいエッセイ集です。

