日無坂
作者 安住 洋子
価格 1,470 円
出版社名 新潮社
出版年月 2008/06
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■読者の評価     おすすめ度平均

父と子、これ永遠のテーマかな?       おすすめ度
 数年前、早瀬乱『三年坂 火の夢』を読んでから、東京
の坂のことがとても気になっていました。調べてみると、
本作の題名になっている日無坂というのは、現在の文京
区目白台1丁目と豊島区高田1丁目の間にあり、富士見
坂から分岐している階段坂で、樹木が生い茂り日中でも
陽が当たらなかったことから名づけられたとありました。
 その日無坂で薬種問屋の婿養子である父を、その父
と折り合いが悪く勘当されてグレた子が見かけた、前と
後の出来ごとを、坦々と紡いでいます。互いの立場や思
いを半ば知りながら、どうしても心を開けなかった父と子
の姿には思い当たることがあり、胸が痛みました。
 時代小説に、また新しい女流の才能が加わりました。