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■読者の評価
おすすめ度平均
しずかに、じわり、やわらかく。 おすすめ度
梨木さんの柔らかでおおらかな視点がとても好きだ。
このエッセイに登場するウェスト夫人もまたしかり。ユーモアに満ち、潔く、でも暖かい。
共存、とは決して100%理解する、ということではないのだと気付かせてくれる。理解はできないが受け入れる、という精神。これって平和の基本なのでは。人はすぐ、理解ができない相手を切り捨てる、非難する、攻撃する。子どものいじめも、大きな戦争も、根源はきっと同じだ。
美しく優しい言葉たち、人に対する温かな理解と深い洞察力。じっくり何度でも読み返してかみしめたくなる言葉が沢山散りばめている、こんな本はなかなかない。
読み終えたあと、自分の内面を静かに見つめつつ、あらゆる人への愛があふれるような、優しい後味が残る。
このエッセイに登場するウェスト夫人もまたしかり。ユーモアに満ち、潔く、でも暖かい。
共存、とは決して100%理解する、ということではないのだと気付かせてくれる。理解はできないが受け入れる、という精神。これって平和の基本なのでは。人はすぐ、理解ができない相手を切り捨てる、非難する、攻撃する。子どものいじめも、大きな戦争も、根源はきっと同じだ。
美しく優しい言葉たち、人に対する温かな理解と深い洞察力。じっくり何度でも読み返してかみしめたくなる言葉が沢山散りばめている、こんな本はなかなかない。
読み終えたあと、自分の内面を静かに見つめつつ、あらゆる人への愛があふれるような、優しい後味が残る。
分かり合いたい うちとけたい 納得したい... おすすめ度
梨木香歩さんは、個人的にこころがほっこりとする「西の魔女が死んだ」とか「裏庭」のイメージが強く、エッセイは初めて読みました。
この本はショートエッセイ集になっているのですが、一連のテーマの取り上げ方が上手く、ぐいぐいとページを捲らされます。
その中でもグっときたのが「それぞれの戦争」と「夜行列車」。
「それぞれの戦争」は“戦争と捕虜”が、「夜行列車」は“人種”が主なテーマになっています。
重いテーマですが、彼女の暖かさをもって進められていく話を読むと、人間個々はそれぞれ心に思いをもって生きていく動物なんだなあ、とあらためてはっとさせられます。
例えば身近なところでいくと、自分が「ここがキモ」と思って念力をこめて話をしても、相手には全く伝わっていないことが多々あります。
況んや、見知らぬ場所やカルチャーの中で育った人達とのコミュニケーションが、そうそう上手くいくはずがありません。
それでも、人間は「共感してもらいたい」「つながっていたい」「分かり合いたい」「うちとけたい」「納得したい」...思いは難しいですね。
この本はショートエッセイ集になっているのですが、一連のテーマの取り上げ方が上手く、ぐいぐいとページを捲らされます。
その中でもグっときたのが「それぞれの戦争」と「夜行列車」。
「それぞれの戦争」は“戦争と捕虜”が、「夜行列車」は“人種”が主なテーマになっています。
重いテーマですが、彼女の暖かさをもって進められていく話を読むと、人間個々はそれぞれ心に思いをもって生きていく動物なんだなあ、とあらためてはっとさせられます。
例えば身近なところでいくと、自分が「ここがキモ」と思って念力をこめて話をしても、相手には全く伝わっていないことが多々あります。
況んや、見知らぬ場所やカルチャーの中で育った人達とのコミュニケーションが、そうそう上手くいくはずがありません。
それでも、人間は「共感してもらいたい」「つながっていたい」「分かり合いたい」「うちとけたい」「納得したい」...思いは難しいですね。
人々への温かい視線、観察力に脱帽です おすすめ度
梨木香歩さんの小説はどれもすきですが、エッセイは初めて読みました。こんなにどきどきしながら読んだエッセイは初めてです。数ページごとに、ページを閉じて考えさせられました。早く読みたいという気持ちと読み終わるのが惜しいという気持ちが半々でした。出会った人や場所への温かい視線や豊かな表現力はすばらしいですね。ぜひ多くの方に読んでもらいたい一冊です。
心に春を呼び込める本 おすすめ度
いきなり梨木さんの本でこれを選ぶよりも、いくつか彼女の作品を読んだ上で手に取ることを強くお勧めします。
登場人物のまっすぐで常に真剣な思いはここから生まれてくるんだと実感出来ます。
また梨木さんの作品を再読したくなること間違い無しです。
登場人物のまっすぐで常に真剣な思いはここから生まれてくるんだと実感出来ます。
また梨木さんの作品を再読したくなること間違い無しです。
胸を打たれます おすすめ度
エッセイでこれほど感動したのははじめてかもしれない、ってくらいにじんときました。
梨木さんは非常に視線が深く言葉が豊かで思考が綺麗です。書き下ろしだからかもしれませんが、一本筋の通った、どこか物語りめいた趣さえあります。イギリスで暮らし始めることにして、彼女が学生だったころ留学していた家の女主人や、かつて知り合った人々や、それからの出会いや、なんかが語られています。この人は本当に、なんでもないやり取りや、家や、そこにいる人の、空気や体温を伝えるのに巧みな方だなぁと思います。
女主人は徹底して他人を受け入れようとする人で、だから結構困った下宿人を引き受けたりもする。梨木さん自身はその女主人ほど献身的なわけではなく、少し離れたところからそれをじっと見ているイメージですが。
あたりまえの日常を続けること。誰かに優しくすること。知らないこと認めること。わからなくても拒絶しないこと。言葉ではなくて生き方で、それを求める。認めて欲しいという気持ちさえ争いにも通じてしまうのです。誰しも共感して欲しいし対等でいたいはずなのに、言葉ひとつで人はつまづく。
おためごかしでもお説教でもなく、豊かなのです。ああいう見方は、多分同じ経験をしても同じように年をとっても持ちえるものではない。梨木さんだなぁとなんだかすごく思いました。
ただ、地味は地味です。エッセイですし。笑えるようなものではあまりないので、気楽な楽しみを求めている方は他の作品が良いかと思います。でもとっても良かったですよ。
梨木さんは非常に視線が深く言葉が豊かで思考が綺麗です。書き下ろしだからかもしれませんが、一本筋の通った、どこか物語りめいた趣さえあります。イギリスで暮らし始めることにして、彼女が学生だったころ留学していた家の女主人や、かつて知り合った人々や、それからの出会いや、なんかが語られています。この人は本当に、なんでもないやり取りや、家や、そこにいる人の、空気や体温を伝えるのに巧みな方だなぁと思います。
女主人は徹底して他人を受け入れようとする人で、だから結構困った下宿人を引き受けたりもする。梨木さん自身はその女主人ほど献身的なわけではなく、少し離れたところからそれをじっと見ているイメージですが。
あたりまえの日常を続けること。誰かに優しくすること。知らないこと認めること。わからなくても拒絶しないこと。言葉ではなくて生き方で、それを求める。認めて欲しいという気持ちさえ争いにも通じてしまうのです。誰しも共感して欲しいし対等でいたいはずなのに、言葉ひとつで人はつまづく。
おためごかしでもお説教でもなく、豊かなのです。ああいう見方は、多分同じ経験をしても同じように年をとっても持ちえるものではない。梨木さんだなぁとなんだかすごく思いました。
ただ、地味は地味です。エッセイですし。笑えるようなものではあまりないので、気楽な楽しみを求めている方は他の作品が良いかと思います。でもとっても良かったですよ。

