あのころの未来―星新一の預言
作者 最相 葉月
価格 1,575 円
出版社名 新潮社
出版年月 2003/04
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■読者の評価     おすすめ度平均

唯物論的輪廻転生       おすすめ度
星新一のショートショートを現在的に読み直した本とも
言えるのかもしれない。
 星新一がかつて描いた未来、そこからすれば、「あのころの未来」
という訳だ。
 現在的にみて、星の描いた未来とは、現在に当てはまるものも多い。
そして、それは現在の科学文明を風刺・揶揄している。
その科学的な思考に裏打ちされた予測は、妥当するものも多い。筆者は、「長く生きること」ということそのものを否定している。
人間の寿命は自然に決まっている。
それを無理やり伸ばすことに意義を見出していない。

 「いつのどの社会にも妥当するSFを目指した星新一」
その意義は大きい。しかし、その限界もまたある。
社会的側面での考察が基本的に欠如している。つまり、「資本主義社会に於ける」という限定性が欠如している。
「資本の論理」がまた、「長く生きたい」という願望をも商品化するのだ
ということ。筆者がこの本を書こうと思い立った直接のきっかけである、星新一の
「最後の地球人」、そこでは、
「宇宙に生まれ、宇宙に還ることの永遠を知れば、誰が死をおそれることが
あるだろう」

 エンゲルスの「自然弁証法」序文
「我々は確信する。物質はどんなに変転しても永久に物質であり続け、その属性
のどの一つも失われることはありえず、またそれ故に物質は、それが地球上で
その最高の精華、思考する精神を再び絶滅してしまうであろうその同じ鉄の必然
性をもって、この思考する精神をいずれかの場所、いずれかの時に再び生み出す

に違いないことを。」

 「僕らは星のかけら」でも感じたのだが、唯物論的な輪廻転生を感じる。



亡き星新一へ       おすすめ度
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星新一という予言者がいた       おすすめ度
1970年代に、21世紀ブームがあった。あのころの未来は、光に満ちていた。そんな中で星新一という作家は、文明の発達に疑問を投げかける作品を書き続けていた。この本は、今のクローン技術や携帯電話、その他、文明の発達に伴って起きた問題を、星新一がいかに的確に予言していたか、確認したもの。これを読むと、星新一の本も読み返したくなる読書増進剤でもある。お勧め。