看守眼
作者 横山 秀夫
価格 1,785 円
出版社名 新潮社
出版年月 2004/01/16
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■読者の評価     おすすめ度平均

穏やかで高品質       おすすめ度
 横山秀夫さんは短編集でも連作短編集など「繋がり」のある作品が多いように感じるが、この作品は完全な短編集。
 表題作の「看守眼」は署内誌の編集をあまり乗り気でない態度で続けている事務系警察官が、定年を迎えた老看守の「眼」に見える事件に接する話。派手な作品ではないが、事件のアイデアは膨らませれば中長編にでもなりそうなぐらいのものなのに、短編ですっとまとめてしまう辺りが恐ろしい。短い話の中で老看守、その妻、若い女性署員、そして「眼」をつけられた男の息づかいまでが浮かび上がってくる。
 その他の作品もさらっと読んでしまうけれども、実は濃密で奥が深い。


魅力あふれる6つの物語       おすすめ度
決して格好のいいヒーローが出てくるわけではない。普通に暮らしている人々がある時に巻き込まれる事件。

事件のアイディアなども面白いが、それ以上に魅力のある人々に惹きつけられる。


執念を感じる人間ドラマ♪       おすすめ度
横山作品の中でも、(私の中では)「渋くてイイ味だしている〜」な
良い短編集です。
掲題の「看守眼」と「自伝」が
衝撃的でした。
あいかわらず、人間を描くのがうまい、横山先生の筆力に感嘆♪

どちらかというと、警察機構や人間のダークサイドを書いた作品が多い傾向にある
作品集です。
警察小説好き、横山作品好きの方々は外せない一品♪


沢山の人間ドラマ       おすすめ度
作者は「警察小説」で最近最も人気のある作家の一人である作者であり、彼の作品の特長は綿密な調査と広い知識を使ってパズルがどんどん埋まってくように真実が浮かび上がりそれに驚嘆する事が多い。それ故短編だと物足りないように感じてしまう。それ故私は作者の小説は長編の方が傑作だと思っている。しかしそれでも、やはり力のある作家の描いた作品は短編も面白い。
この短編集の主人公は「事務系の警察官」「フリーライター」「調停員」「新聞社の整理部」「知事の秘書」どちらかといったら表舞台には立たない、縁の下の力持ち的な仕事に従事する者たちである。そういった人々の仕事や心の内面にスポットをあてたこれらの作品はこういう人たちの仕事内容やそこにもこんな沢山のドラマがあるという事を感じさせてくれた。


のめりこむ面白さ       おすすめ度
人の心理を描いたもので、どれも面白かった。なかでも「看守眼」は特に面白かった。
何気ないしぐさの中に、他の人が気づかなかった何かを感じ取る。それは長い間に培われた職業的な勘なのだが、そこから真実が見えてくる。人の心に潜むものは、知らず知らずのうちに行動となって現れてくるものなのだ。作者はそれを鋭く描いている。どの作品も、読者をのめりこませる魅力があった。楽しめる1冊だ。