苦い娘 (中公文庫)
作者 打海 文三
価格 760 円
出版社名 中央公論新社
出版年月 2005/04/25
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■読者の評価     おすすめ度平均

「ピリオド」の改題作品       おすすめ度
この「苦い娘」は同著者の「ピリオド」を改題したものです。
別の出版社の打海文三作品がこのところ中央公論社から文庫になってでていますが、これもそのひとつです。
なぜ「ピリオド」として出たのか、について語られてはいませんが、解説の中で阿部 曜氏がその部分に少しふれています。
なにか大人の事情があったらしいのですが、別の作品「Rの家」での似たような顛末については「一九七二年のレイニー・ラウ」収録の「ここから遠く離れて」で書かれているので、そちらを読んでみると著者の気持ちがわかるでしょう。(もっとも私小説風に書かれているので、事実かどうかはわからない)

さて、この作品は私が初めて読んだ打海作品として思い入れが深いのですが、著者が初期から書いているアーバンリサーチという探偵社のシリーズのひとつです。
シリーズになっているわりには他の作品より受けが悪いようですが、登場人物がしっかりと描かれている点では見劣りしません。
ぜひともこのシリーズを続けていって欲しいものです。
この作品の面白さはミステリーとかハードボイルド的な部分にあるのではなく、解説で言われた「中年男が若い女の子に口説かれる話」にあると私は思います。

なお、作者の打海文三さんは2007年10月9日に心筋梗塞でご逝去なされました。
ご冥福を祈ります。