天地人〈上〉
作者 火坂 雅志
価格 1,890 円
出版社名 日本放送出版協会
出版年月 2006/09
Amazonの詳細ページへ
    第13回 中山義秀賞  受賞
上杉家の家老でありながら豊臣秀吉を魅了し、徳川家康を畏怖させた傑物、直江兼続。謙信から受け継いだ「義」の心は、やがて仁愛の境地に達する…。その苦闘と栄光の生涯を十全に描く。

  この著者の他の作品を検索する

著者名をクリックすると、この著者の他の作品を検索することが出来ます。

書名か表紙写真をクリックすると、 Amazon.co.jp の詳細ページに移動できます。

商品を購入する際は、移動先の Amazon.co.jp の購入ページにて、商品価格・在庫の有無や納期をよくご確認のうえ、お手続き下さい。



■読者の評価     おすすめ度平均

大河の条件       おすすめ度

「ドラマはアレだけど小説はなかなか良いから読んでみて」
と勧められて手に取りました。
読んでみて愕然。
「天の時、地の利、人の輪」
だの
「義」
だの高段に構えた上下二巻組の歴史小説(多分に創作要素含む)なのに、感動する場面がひとつもありませんでした。
要するに、勧めてくださった人が云いたかったのは、
「ドラマの脚本よりもましだよ」
ということであったようです。
確かに、ドラマよりも史実に近い(というか、ドラマの脚本は好き勝手にやり過ぎ)とは思いますが、五十歩百歩でしょう。

普通なら、「つまらない小説」というだけで済みますがこの小説の悲劇は、NHKの大河ドラマの原作になってしまったことです。巻末に著者とドラマ主演の妻夫木聡氏の対談があり、ドラマ撮影現場がどんなに活気に満ちて、本番でも火花散るような名演技が生まれた(秀吉対家康など)かなどの俳優陣の熱演・健闘ぶりを読むにつけても、原作がこの作品であることが残念でなりません。
しかし、ドラマはあくまで原作・脚本ありきなので、どんなに俳優陣が熱演しても、否、熱演すればするほど、動かしがたい駄作であることが際立ってしまうのです。
大河ドラマというのは、原作・脚本・役者の三拍子が揃って初めて一年間保つのだということが、今回ほどはっきりした年もなかったのではないでしょうか?
同じ直江兼続なら、原作は「密謀」にして欲しかったと思わずにいられません。

他の方のレビューにもありますが、
ーーーー妻女山
なんて何でもない言葉を敢えて改行ダッシュ付きで強調する神経が分かりません。
色んな意味でトホホな本です。単行本で買ってしまった人は御愁傷様でした。
本来なら☆2つのところですが、巻末対談で妻夫木聡氏の語ってくれたドラマ撮影現場の話が良かったので☆3つ。



直江兼継       おすすめ度
NHK大河ドラマが有名になりすぎた感があるが火坂作品の中ではそれほど感動する作品ではない。虎の城(藤堂高虎)、黒衣の宰相(金地院崇伝)の方がはるかに面白い。TVドラマは出来が悪く変な兼継像を植え付けてしまった点が残念だが、原作を読んでほっとした感がある。原作の映像化はたいてい出来が悪いが本作品も同様だ。歴史小説251作品目の感想。 2010/05/02


越後は広いぞ!       おすすめ度
私は越後出身です。そのためか殊更上杉謙信とか山本五十六とか河井継之助などの歴史小説を読みます。
勿論堂門冬二さんの上杉鷹山と北の王国も読みました。これは著者が新潟県人ということもあり大変期待して読みましたが、期待はずれでした。
よく分かりませんが著者はもしかすると雪に閉ざされた経験がおありにならないのではないかと感じました。
新潟市を中心とした地域は冬でも殆ど雪が降りませんが、一方上杉家が居城にしていた長岡、栃尾や上越は雪の量は半端ではありません。
本書ではその雪に対する表現が十分ではなかったかと思います。
越後は広大で北と南では話す言葉も文化も若干違いますし、雪に対する感覚も違うはずです。天地人〈上〉天の巻天地人〈下〉


『義』       おすすめ度
大河ドラマの原作なので読んでみたら、予想以上に面白かったです。

下巻の利休が出てくるあたりから家康の大阪の陣までは、
ストーリーをなぞるように一気に読みました。
もう一度ゆっくり読み直したいです。

作者は上杉謙信の義をいいたいのだろうと思いますが、
今の日本の政治の世界も義を貫く人とそうでない人と
人間って昔も今もずっと同じなんだろうな・・・、と
これからの日本を思いながら読みました。

自分の中に義を大切にする考えはどれくらいあるのでしょう…?
謙信の考えに共感した部分は見習いたいと思いました。

都議選と衆議院解散がどうなるか、興味深いです。
投票する前に一度読んでみては…?


原作がこれじゃぁ…納得。       おすすめ度
大河ドラマ「天地人」のあまりのひどさに、友人から借用したこちらの原作を読みました。感想は、「原作がこれではあのドラマの出来様も納得できる」というものです。
全体を通して、ダラダラとただ直江兼続の人生を追っただけ、というもの以外の何物でもありませんでした。時々脚色を添える架空の人物が出てきますが、それも特に物語に大きな重きを成すわけでもなく、何の緊張感もなしに進んでいく。「もう終わり?結局この小説の直江兼続は何をしたのか?」そんな印象でした。

同じ直江兼続を題材にした小説では、藤沢周平「密謀」、童門冬二「直江兼続―北の王国」、南原幹雄「謀将 直江兼続」などを読んだ事があります。特に「密謀」では、兼続の深謀遠慮と、草たちの息詰まるような闘いに読み応えを感じました。
同じ人物を題材にしたものでも、これほどまでに違うのか…火坂氏の小説家としての限界を感じるものでした。

去年からの大河ドラマブームをきっかけに、歴史・時代小説に手を出す方は増えるでしょう。願わくば、その様な方達にとってこの天地人が歴史・時代小説の基準にならないことを願うばかりです。