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問題の多い部下に悩まされる管理職という面ではなく、有能な海賊課の捜査官としての面がはじめて出てきます。
とはいえ、いつものノリは相変わらず。ハードだけでなく、しっかりと楽しませてくれます。
今回は、シリーズ中もっともややこしい力を持つ、どうやっても勝てそうにない敵が登場する。そしてその力の設定は神林作品の主要テーマである『自分が何ものかに操られている』、に、密接に関係しているため、シリーズのファンでは無いものにも十分読みごたえのあるものにしあがっている。
そしてもちろん、ファンへのサービスも忘れられていない。黒猫のアプロは今回も大活躍で、愛らしさも頼もしさもミステリアスなところも、『これでもかっ!』と堪能出来るし、アプロと一緒にチーフ・バスターの頭痛の種となっているラテルも、チーフ代理に任命されてその激務に思わず胃薬を飲む、なんてシーンもある。また、普段ではけっして見られない、普通の父親であるバスターを覗くことも出来るし、反逆児ヨウメイは相変わらずカッコイイ。
お腹いっぱいの作品であります。
ラテル・アプロ・ラジェンドラ・陶瞑・ジュビリーといったおなじみの面々に加えて、今回は、海賊課のチーフバスターが主役級の大活躍。それにつられてか、陶瞑も相当無茶をやらかします。
今回の敵は、海賊課の刑事。海賊より海賊的といわれる海賊課の刑事に、海賊と海賊課はそれぞれどう立ち向かうのか。 これまで語られなかったチーフの過去(経歴)が明らかになるなど、シリーズの読者のツボをくすぐるサービスも充実。
センス オブ ワンダーに触れてみたいけど、小難しいSF単語はいや、という人にはオススメの一冊(シリーズ)です。
