暗闇の教室〈1〉百物語の夜 (ハヤカワ文庫JA)
作者 折原 一
価格 735 円
出版社名 早川書房
出版年月 2001/12
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■読者の評価     おすすめ度平均

全てにおいて中途半端       おすすめ度
学生時代に読んだのですが、どうも内容を忘れている。気になって再購入&再読しました。

まぁ、基本的に内容は本の紹介文通りなんですけど・・・この本はジャンルとしてどうなんでしょうか?
ホラーと言っても雰囲気でドキドキする程度。
推理・・・・と言っても、各視点(回想・少年・百物語・教師など多々ある)や時間軸のズレが最後になって
一気に繋がるってとこくらい。しかも、綾辻行人の『殺人鬼』とトリックがカスッている。
結構厚い本でしたが、個人的にここまでページ数を使うほどの話なのか、少々疑問です。
便所の話がしつこいほど何度も出たり、会話文に違和感があったりと、どうもシリーズやら賞やらを別に、
一つの作品として読んでみても、あまり良作とは思えなかった。

トリック重視かホラー重視か迷いながら書いていて、結局決断できずにラストまで仕上げてしまった・・・・・
そんな作者像を想像してしまいました。


形式は踏襲できても...       おすすめ度
「沈黙の教室」は単独で終るのかと思ったが、「教室」三部作という形になった。本作はその第2作。「沈黙の教室」のある登場人物の再登場、舞台が教室、生徒が百物語を語るという趣向など形式の一部は前作を踏襲している。

それに加え、(定番だが)嵐の中という設定、連続殺人魔の出現、女闘争士の出現等新しい要素を加えている。これにより通常の意味でのサスペンスの要素は高まっているのだが、残念ながら「沈黙の教室」で感じた異様な程のサスペンスと本格の融合は味わえなかった。ストーリーがサスペンス一辺倒に偏っている(それなりに面白いが)ので、"謎"の部分が弱く相乗効果が得られないのだ。

「沈黙の教室」を作者の最高傑作と考えている私には不満が残る出来。


アッと驚くミステリをお探しの方に       おすすめ度
日照り続きでダムが干上がり、そこから姿を現した水没した中学校の校舎。近くに住む中学生は、肝試しの百物語をおこなうためにその廃校と向かう。最後の一本のロウソクが消えたとき、そこに現れたものは・・・。ホラー色の強いミステリです。
文庫では2冊に分かれていて、?の『百物語の夜』では中学生がおこなう百物語とそこで起こる恐怖の事件が、?の『悪夢、ふたたび』では、20年後、日照りで再び姿を現した廃校に集まった当事者に、またしても襲い掛かる恐怖が描かれています。
『沈黙の教室』に続くシリーズの2作目、『沈黙』の登場人物も顔をみせますが、これ一作で十分に楽しめる内容になっています。
語り手が次々と目まぐるしく入れ替わり、そこに百物語の怪談も加わって、さらには過激派の女闘士や連続婦女暴行魔まで入り混じり、どんどん錯綜していきます。それが読み進むにしたがって真相が少しずつ少しずつ見え始め、最後に一つにまとまっていく快感といったら!もう言葉では言い表せません、ぜひ読んで快感を感じてください。
アッと驚くミステリがないか探している方、本書をお試しあれ。


夏はやっぱりコワイ話       おすすめ度
干上がったダムの底から現れる廃校舎、外は台風で大嵐。暗闇で百物語を始めるためにそこに集まる学生達。
百物語の内容に呼応して引き寄せられるかのように集まる連続殺人犯、過激派の女リーダー、体罰教師。
舞台設定だけでも十分恐いです。ちょっと懐かしいような、でもコワイ。

ビクビクハラハラして一気に読めます。謎解きは後編に持ち越しですが、この巻だけでも面白いです。