邂逅の森
作者 熊谷 達也
価格 2,100 円
出版社名 文藝春秋
出版年月 2004/01/28
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    第131回 直木賞   受賞
    第17回 山本周五郎賞   受賞
大正年間、身分違いの恋から故郷を追われたマタギの青年、松橋富治の波乱の人生を描く。奔放に生きてきた富治を巨大熊に向かわせたものは何か。自然に対する畏敬の念あふれる雄大な物語。

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■読者の評価     おすすめ度平均

地味で重厚で、なんつーか、NHK       おすすめ度
えーと。ちょっとマタギの秘儀について、調べたくて読んでみました。

そういう意味では、あまり役にはたたなかったけど、ストーリーとしては面白いです。

地味で重厚で、なんつーか、NHK(笑

時間のあるときに、じっくりと読むといい感じ。


生きるということが大変だった時代       おすすめ度
 最近出版された小説にしては、珍しく、地味で重い。昔はこのような小説が多かったが、最近は少なくなったように思う。明治、大正に掛けてのマタギの生活が描かれている。それに女。描かれている女は生々しい。そして熊との真剣な闘い。森の恵みを神から頂くために、真剣そのものである。独特のマタギの世界である。仲違いも虐めも嫉妬もない。そんな物があっては、獲物が捕れないし、命に関わる。ギリギリの世界で生きている。
 現代は簡単に職が得られて、楽しく生きていけるように見えるが、仲間割れや妬みなど人間関係が面倒くさい。昔は食べていくのが大変だったが、人間関係で悩んでいることもなかったんだ。そうゆう意味でマタギの世界は読んでいてすがすがしい。
 雪の冷たさが伝わってくる小説であった。


男のなかの男の道!       おすすめ度
この3年ぐらいの間に読んだ本のなかで ベスト3に入る感動本です。
人物や状況などの描写がものすごく濃厚でリアリティがあって、
獣の匂い、人の匂いがたちこめてくるような感じさえしてきました。

イクは富治に片思いだったけど当初は相手にしてもらえなくて、
富治はイクに同情しかもっていなかったのに、夫婦になって、
絆が深まっていく様子を読んで私は、
「恋が終わってからの夫婦がはぐくんでいく真実の愛ってこういうもの?」と思えて、
目を洗われた思いがしました。

夫婦のマンネリに悩む人たち全員に読んでほしいです。


よくも悪くも「普通に面白い」       おすすめ度
マタギのいぶし銀な堂々巨編。
面白いです、安心して読めます。

ただ…それは裏を返すと予定調和なので冒険は無い。
いかにも直木賞を獲りそうな作品。

話の展開が、へミングウェイを彷彿とさせました。
ライオンの夢でも見てそうです、マタギだし熊か。

感動ポイントの奥さん、計算したたか女だな。
と思ったのは私だけでしょうか。


申し分なし!       おすすめ度
まるで息遣いが聞えてくるような、狩猟の場面。大自然の中で繰り広げられる人と獣たちの命の攻防。読んでいて、思わず息を呑みます。自然の大きさに比べたら、人の何とちっぽけなことか!しょせん、人も自然の一部でしかないと、思い知らされます。「マタギ」としての富治の人生、そしてその彼の壮絶な人生をも上回る、富治の妻イクの人生は、読む者に感動を与えます。富治の問いかけに対する「山の神」の答えは・・・。イクはすでにその答えを知っていたのかもしれません。場面、状況の描写、人間の心理描写、内容の面白さ、どれをとっても申し分のない作品でした。