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■読者の評価
おすすめ度平均
風味とは、かくも官能的なものか。 おすすめ度
大切な人と大切な時間を過ごすのに、有名な音楽と食事が楽しめる店にいったことがあります。そしたら音楽は楽しめないし食事は不味いしで散々なことになったことがあります。
その後、お腹が満たされないので、一人で時々ごはんを食べる店にいって閉店まぎわなのに「腹が減ったからなんか食べさせろ」と無理をいいました。キッチンの人が「これでいいっすか?」といいながらラップにくるまれた魚をペロンと冷蔵庫から出してきました。私はうなずいて、魚が焼かれるのを待ちました。
その魚はフライパンで香草焼きになり、他のフライパンで調理された野菜たちといっしょにフライパンのまま出てきました。そのお魚も野菜も、今まで食べたごはんの中で最上級に美味しかった。口の中に広がる味わい、香り、飲み込む時ののど越し、お腹でのボリューム、すべてが官能的でした。
この詠美の短編集は、お腹は満たされないけど前出のごはんのように心が満たされていきます。最上級のごはんを食べた時に感じる、精神的な満腹感。それがぎゅっと凝縮されて、まさに風味絶佳。どれもすばらしいけど、最後の作品はどうしてふられた男性の気持ちをここまで描き出せるのだろうと、不思議になるぐらいです。
恋愛小説は数あれど、これをこえる短編集は今後そうは出てこないでしょう。自分の中で、クラシックとなった一冊です。
その後、お腹が満たされないので、一人で時々ごはんを食べる店にいって閉店まぎわなのに「腹が減ったからなんか食べさせろ」と無理をいいました。キッチンの人が「これでいいっすか?」といいながらラップにくるまれた魚をペロンと冷蔵庫から出してきました。私はうなずいて、魚が焼かれるのを待ちました。
その魚はフライパンで香草焼きになり、他のフライパンで調理された野菜たちといっしょにフライパンのまま出てきました。そのお魚も野菜も、今まで食べたごはんの中で最上級に美味しかった。口の中に広がる味わい、香り、飲み込む時ののど越し、お腹でのボリューム、すべてが官能的でした。
この詠美の短編集は、お腹は満たされないけど前出のごはんのように心が満たされていきます。最上級のごはんを食べた時に感じる、精神的な満腹感。それがぎゅっと凝縮されて、まさに風味絶佳。どれもすばらしいけど、最後の作品はどうしてふられた男性の気持ちをここまで描き出せるのだろうと、不思議になるぐらいです。
恋愛小説は数あれど、これをこえる短編集は今後そうは出てこないでしょう。自分の中で、クラシックとなった一冊です。
あのきらめく才能はいずこへ。。。 おすすめ度
人間の才能って、長くは続かないものなんでしょうかね。
「ぼくは勉強ができない」で見せた、きらりと光るような
才能の輝きを、この本では一片たりとも見つけられなかった。
まず、心理描写が思わせぶり。
「読ませる」短編、という評価を、最初から意識して書いたと
思わせる。何より、彼女の真骨頂(?)である性的描写が、
ヘンにまわりくどい。最近、こうしたまわりくどい文章を、
うまいと評する風潮がありますね。
登場する男性たちの多くは「肉体労働者」であるが、
これも、「肉体労働している男はこうだろう」という決め付けが画一的。
エリートの夫に蔑まれ、息の詰まるような毎日を送っていた女性が
ゴミ収集業の男性のもとに走って、やっと生きてる実感を得る、
みたいな話は、どう考えても陳腐でしょう。げんなり。
いわゆる「頭脳労働」じゃない「肉体」使った仕事してる「筋骨隆々」の
「男らしい」男のもとにいけば、「女の幸せ」が手に入れられる、
なんて、山田詠美の物の見方って、その程度だったのか。
こりゃ林真理子以下だな、とがっかりしているところです。
「ぼくは勉強ができない」で見せた、きらりと光るような
才能の輝きを、この本では一片たりとも見つけられなかった。
まず、心理描写が思わせぶり。
「読ませる」短編、という評価を、最初から意識して書いたと
思わせる。何より、彼女の真骨頂(?)である性的描写が、
ヘンにまわりくどい。最近、こうしたまわりくどい文章を、
うまいと評する風潮がありますね。
登場する男性たちの多くは「肉体労働者」であるが、
これも、「肉体労働している男はこうだろう」という決め付けが画一的。
エリートの夫に蔑まれ、息の詰まるような毎日を送っていた女性が
ゴミ収集業の男性のもとに走って、やっと生きてる実感を得る、
みたいな話は、どう考えても陳腐でしょう。げんなり。
いわゆる「頭脳労働」じゃない「肉体」使った仕事してる「筋骨隆々」の
「男らしい」男のもとにいけば、「女の幸せ」が手に入れられる、
なんて、山田詠美の物の見方って、その程度だったのか。
こりゃ林真理子以下だな、とがっかりしているところです。
グランマはちょっといただけないけど・・ おすすめ度
久々に読んだ山田詠美。
『切ない』っていう感情を素直に喚起させてくれた。コックリとあまぁーいけどゾクってする。
それが心地良いなっていう本だった。
肉体の技術を生業とする人々かー・・。
特別な人の醸し出す空気、佇まいはほんっとうに
愛おしく、噛み締めるものなんよね。
軽くよめるけど、その残す余韻は素敵−☆
タブン何回も読み返すだろうなー
『切ない』っていう感情を素直に喚起させてくれた。コックリとあまぁーいけどゾクってする。
それが心地良いなっていう本だった。
肉体の技術を生業とする人々かー・・。
特別な人の醸し出す空気、佇まいはほんっとうに
愛おしく、噛み締めるものなんよね。
軽くよめるけど、その残す余韻は素敵−☆
タブン何回も読み返すだろうなー
いえいえ、あなたの才能はまだまだ枯れてはおりませんよ、山田詠美さん。 おすすめ度
空は、すごいねえ。こんなものをいっぱい作れるんだから。それで、人を喜ばせたり、困らせたりするんだから。才能あるねえ。
ステキだなあ〜〜と思った作中の一文であります。
ステキだなあ〜〜と思った作中の一文であります。
巧い&美味い おすすめ度
この小説は、巧い&美味い。
昔は山田詠美さんの描く、学校のなかでの微妙な、こまっしゃくれた心理みたいなものがすきだった。『ぼくは勉強ができない』や『放課後のキーノート』が心のバイブルになって、ファンになった。最近の詠美さんはそういう本は書かない。そういう類の本を書くのは実はあまり好きではないんだ、と何かのインタビューで読んだ。その時は哀しかったけれど、この小説。なるほどね、と思った。詠美さんは好きな小説を書くと饒舌になるんだ、と思った。まるで流れるような言葉。あとからあとから沸いてくる素敵な場面、感情。一言で表すと、巧い。
ああ、やっぱり詠美さんはプロの物書きなんだな、と強く感じた。
大人になって、あのころと違った感覚で詠美さんの小説を読むと、なるほど、拒否していた部分がすんなりと受け入れられる。全然いやらしくない、男女の愛の描写。少し狂ってしまったような、愛の描写。今はわかるような気がする。
また、おいしそうな料理やお菓子の描写が多い。愛情って、料理と通じるところが多いのかもしれない。と、いうことで、美味い。
昔読んだ小説のように、心のバイブルにまで上り詰めることは無いにしろ、読んだことは決して後悔させないし、面白かった。
昔は山田詠美さんの描く、学校のなかでの微妙な、こまっしゃくれた心理みたいなものがすきだった。『ぼくは勉強ができない』や『放課後のキーノート』が心のバイブルになって、ファンになった。最近の詠美さんはそういう本は書かない。そういう類の本を書くのは実はあまり好きではないんだ、と何かのインタビューで読んだ。その時は哀しかったけれど、この小説。なるほどね、と思った。詠美さんは好きな小説を書くと饒舌になるんだ、と思った。まるで流れるような言葉。あとからあとから沸いてくる素敵な場面、感情。一言で表すと、巧い。
ああ、やっぱり詠美さんはプロの物書きなんだな、と強く感じた。
大人になって、あのころと違った感覚で詠美さんの小説を読むと、なるほど、拒否していた部分がすんなりと受け入れられる。全然いやらしくない、男女の愛の描写。少し狂ってしまったような、愛の描写。今はわかるような気がする。
また、おいしそうな料理やお菓子の描写が多い。愛情って、料理と通じるところが多いのかもしれない。と、いうことで、美味い。
昔読んだ小説のように、心のバイブルにまで上り詰めることは無いにしろ、読んだことは決して後悔させないし、面白かった。

