My name is TAKETOO
作者 ヒキタ クニオ
価格 1,680 円
出版社名 文藝春秋
出版年月 2008/04
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■読者の評価     おすすめ度平均

トップダンサーが決死で挑む、精神と肉体の限界点       おすすめ度
2060年、美の頂点を競う近未来のバレエコンクールの王者である
フィリップ・K・武任(タケトウ)の物語。
トップゆえの葛藤、年齢的な肉体の衰え、次世代の台頭、そして陰謀……
様々な問題に正面から向き合う武任の姿は、近未来でありながら、
どこか「侍」を感じさせ、清々しい。

本書は心と身体という根源的なテーマを掘り下げながらも、
舞台を近未来としたことがとても面白い。
商業主義が行き過ぎた結果、オリンピックがすでに企業の広告でしか
なくなった世界で、芸術としてのバレエはより洗練され、さながら美で
闘う決闘場として存在している。

設定を近未来としたことで、インプラントや完璧に管理された
ドーピングなど、肉体に関わる極端な要素を無理なくみせることに
成功している。
また、日本人の血を持つ主人公と日本刀を絡め、精神の洗練を
表現するという構想がすばらしい。

苛烈な闘いの果てにあるラストが、大いなる感動を呼ぶ傑作。