荒野
作者 桜庭 一樹
価格 1,764 円
出版社名 文藝春秋
出版年月 2008/05/28
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■読者の評価     おすすめ度平均

おっさんにはラノベティストはキツイ       おすすめ度
高校生以下が対象の作品。
小学生に読ませるのなら有益。
ラノベというか、少女漫画の世界。
岩館真理子 +沖倉利津子 +くらもちふさこ +多田かおる +榛野なな恵 /50
って感じ?(割る5じゃないのかw)
直木賞受賞後第一作という宣伝文句に惹かれ
これが桜庭一樹 初体験だったおっさんは、
「なんじゃこりゃあ!」と呆然とするでしょうな。
桜庭一樹 は全部読むつもりだったが、
おっさんにはラノベティストはキツイです。
良い女性、良い人間、良い社会人を目指す為の教科書として、
10代の少女が読むのならお勧めだが、
ジェンダー観がちと古いんじゃない?
レズの脇役の少女をもっと掘り下げて欲しかったw




期待はずれ       おすすめ度
「私の男」に見られた迫力や、構成の丁寧さを期待して読んでしまったので「期待はずれ」という感想になってしまいました。
決して雑ではないのですが、単調で、同じことを繰り返しているので飽きがきます。この手の作品ならば、もう少しコンパクトにまとめられたのではないでしょうか?
私にとっては、本の価格と価値が比例していない残念な作品でした。


これは酷い・・・       おすすめ度
本の内容はほかの人にまかせるとして、
このやり方は酷いんじゃないんでしょうか・・・?

僕は1巻からこの小説を追ってきた者ですが、
1巻、2巻とファミ通文庫で出版したのに、いきなり1,2巻と纏めて3巻目にあたる本を出版するなんて。
しかも文庫と比べて高いし……。
なんか裏切られた気分ですよ。

そりゃ、1巻を買った頃と比べれば経済力もつきましたけどね。
僕はもう3巻は出ないものかと思っていました。
だって、それくらい待ちましたもの。

で、やっと出たと思ったら全巻抱き合わせで買えと。

どんだけ文学賞に出品したいのか知りませんが、
1巻から新装版で出すなりなんなりしてでも、文庫で3巻を出してほしかったですよ。
まあ、第3部は薄かったので、3巻を出すやる気もなかったことはうかがえますけどね。

こんな厭味の一つもこぼしたくなりますよ。
だって、挿絵もないんですよ。
僕はあの挿絵が大好きだったのに。
ライトノベル畑の住民としては、ホントに裏切られた気分なんですよ。
僕は第1巻を買って、奈々子さんが家を出て行ってしまうシーンで泣いてしまったんです。
優しい環境が壊されてしまう気がして、凄く悲しくて、本を読み進めることもできなくて1時間くらい泣いてました。
その頃の思い出が、なんだか裏切られたき気が、今しているんですよ。

あの思い出の一冊のライトノベルが、ほとんど無かったことにされて
ライトノベルの匂いが一切しない装丁で、題名すら変えられて、こうして出版される。
それがなんだかもうね、悲しいんです。
僕はミギーさんの挿絵が印刷してある、こぢんまりとした文庫本の第3巻を読みたかったですよ。


誰でもが通ってきたもどかしい季節       おすすめ度
思春期の少女の心の揺れを描くことにおいて、天才的だと今回も思いました。
直木賞受賞作は読んでいないので、期待通りの桜庭作品でした。

主人公の少女、山野内荒野の12歳から16歳までの物語です。
恋愛小説家の父、父を取り巻く大人たち(愛人を含む)、
中学の入学式への通学途中で出会った少年との縁、再婚とともに出来た家族、
共に歩む女友達、初恋のゆくえ、進路と将来。

女の子が女の人に、けれど時々女の子にもどって・・・
荒野がどんな女性になるのか、25歳になった荒野に会ってみたいです。

第1部、第2部はファミ通文庫刊『荒野の恋』を加筆修正。
第3部は書下ろしです。


みずみずしい。       おすすめ度
山野内荒野(やまのうちこうや)という、個性的な名前の少女が主人公のお話です。
出だしが、電車の中で助けてもらった男の子に一目惚れをするという、
少女マンガチックな内容で、子供向けかなと一瞬思ったのですが、
読み終わると分かります。
これは、”昔・少女だった人たち”向けのお話なんです。

小説家の父と、その再婚相手、家政婦などの強烈なキャラクター達に触れ、
普通の子であれば反発し苦悩するところで、
荒野はものの見事に全てをさらっと自然に受け入れ、
ペースを乱しません。
でもそれは決して無関心な訳ではなく、それぞれの事情を一人で理解し、
最後には自分の世界と静かに同化させていくのです。
そのスタンスがなんとも心地よく、彼女のペースに感心しきりでした。
わたしには荒野のこれから歩いて行くであろう道が、きらきら光って見えました。

更に、舞台となっている鎌倉という街が、この物語と見事にマッチして、
なんとも素敵なお話になっています。
桜庭作品はこれで5作目ですが、初めて共感できました。
直木賞受賞作の後に読んだ方には、肩すかしを食らった感があるかもしれませんが、
未読の方には、私はこちらの方がオススメです。