小銭をかぞえる
作者 西村 賢太
価格 1,650 円
出版社名 文藝春秋
出版年月 2008/09
Amazonの詳細ページへ

  この著者の他の作品を検索する

著者名をクリックすると、この著者の他の作品を検索することが出来ます。

書名か表紙写真をクリックすると、 Amazon.co.jp の詳細ページに移動できます。

商品を購入する際は、移動先の Amazon.co.jp の購入ページにて、商品価格・在庫の有無や納期をよくご確認のうえ、お手続き下さい。



■読者の評価     おすすめ度平均

洗練か堕落か       おすすめ度
西村の最新作品集である本作は、かなり意識的にコミカルに仕上げられている
この戦略を良しとするひともあるだろうが、個人的には以前のスタイルの方を支持したい

コミカルさを意識したスタイルを採用することで、笑いどころが以前よりも明確になった
また、笑ってよいところですよ、と合図されることで、より笑いやすくなったのも事実である

しかし、そのぶん笑いがマイルドになってしまっている
加えて、笑わせようという意図が見えるだけに、わざとらしさが感じられ
圧倒的なリアリティーや、それに支えられていた迫力が、残念ながら、失われてしまっている

一言でいえば、商品になってしまっているのだ
食べやすく、消化しやすいものになってしまっているのだ
それをプロの作家としての洗練と捉えるか
異能の作家の商業主義的堕落と捉えるかは各人の判断だ


小銭を捨てた       おすすめ度
古本屋で100円も払えばお釣がくるような本だね
ヘドがでるような主人公と、哀れな女性のくだらない話・・・
見事に「買って損した」と思わせてくれる本に、久々に出会いました


なんとも言えない味わい       おすすめ度
・・たった今し方、題名の小説を読み終えたところだ・・
この作家の作品は、最初の本から読んでいるが、今回が一番ある意味哂えた。
中卒には思えないような難しい言い回しと言うか旧漢字の言語を随所に鏤めたり、
藤澤清造と言う超マイナー作家に惚れ込んだ異常なファン心理、
全集刊行の為ならどんな事でも厭わない傲慢極まる男意気、
文中に随時出てくる私小説作家や古書・・川崎長太郎の名前もそこには有る・・
並外れたコレクター魂を持って「よし」とする、その為にかかずらわされる者達・・・
なんとも言えない味わいが出ている不思議な作家である。
但し、こういう輩には実際には、絶対に係わりたくはない、
小説で読んでいるだけだからこそ、安心して哂っていられるのである。
毎回新刊が出る度に、今度こそ絶対に読まないぞ!!
と想いながらも・・何時の間にか読んでしまう妙な「魅力」がある。
女性にはオススメ出来ないが、心ある男には、是非ご一読を勧める次第。