飲食男女(おんじきなんにょ)―おいしい女たち (文春文庫)
作者 久世 光彦
価格 570 円
出版社名 文藝春秋
出版年月 2006/04
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■読者の評価     おすすめ度平均

生ぬるい食べ物       おすすめ度
人は生きる為に食べるのか、食べるために生きるのか。性欲か食欲かを選ぶのは究極の二者択一であるのは、両者は切っても切れない納豆の糸でつながれたみたいな仲だからだろう。

食べ物を題材にした小説は多々あるが、この本の中のとろろ芋アレルギーを楽しむムズ痒いマゾ女がとろろ好きとしては新鮮だった。実験の協力者がいても試してみるのは痒そうなので想像の領域にとどめておく方がいいと思う。

腐りかけた桃やイチゴジャムの女性の体に直結するビジュアルを持つ食品、それから湯豆腐やのびたそば、おかゆなど生ぬるくて柔らかいものは女体のようにつかみどころがなくてあぶなっかしいのがエロイ。

男の究極の妄想のような物語でありながらも、プレイボーイであっただろう作者の現実の体験と重なるようなリアリティが細部の描写に見られるのが秀逸。