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■読者の評価
おすすめ度平均
泣けますが。 おすすめ度
この作品を読んで、(私は)とても前向きには考えられませんでした。救いようのない寂しさに襲われました。襲われる、というか、思い出す、という感じ。私はこういう風に寂しかったんだと、思いました。
特に「ジミ、ひまわり、夏のギャング」は、読みながら、泣きそうになりました。心がぽっかりあいて、正直、二度と読みたくない。よくこんな寂しい話が書けたのだなぁと感心しました。やはり自分と重ねてしまった時に、泣ける。自分と重ねてしまったら、泣ける、というのはもうしんどいです(私の勝手な感想ですが)。まったく自分とは似てもにつかない境遇なのに、ただ「感情移入」という形で泣ける小説が読みたいですね。
特に「ジミ、ひまわり、夏のギャング」は、読みながら、泣きそうになりました。心がぽっかりあいて、正直、二度と読みたくない。よくこんな寂しい話が書けたのだなぁと感心しました。やはり自分と重ねてしまった時に、泣ける。自分と重ねてしまったら、泣ける、というのはもうしんどいです(私の勝手な感想ですが)。まったく自分とは似てもにつかない境遇なのに、ただ「感情移入」という形で泣ける小説が読みたいですね。
ドラマより現実の方がドラマチック おすすめ度
表題作「だれかのいとしひと」を含めた8編の恋愛短編集。
個人的にはガッチガチの恋愛物語は好みじゃないけど、角田光代の書く恋愛小説はどこかぼんやりとしていて、特に今作はタイトルも表紙絵もそんな感じで好感が持てる。
失った愛、失う愛、ダメージを負った事。
それらマイナスのベクトルから、すべてスタートはするけど、そして状況は何も変わらないけど、その中で前向きに考えようと思う事を教えられた。「そこ」からどうするか、それは本人次第なんだと感じた。等身大の自分と向き合える小説。
どこにでも居る人たちの、どこにでもある話かもしれないけど、主人公たちの心にスッとシンクロ出来るんじゃないかと思う。
どこにでもある話だから共感も出来るし、出来ない話もある。でも、ドラマなんかより、現実の方がよっぽどドラマチックだったりする。
全編一人称で描かれていて感情移入はしやすいですよ。
ところで、この作家はエッセイも秀逸なわけだが、前に出版したエッセイの中にあった話がモデルになっていると思われる話も出てくる。エッセイもおススメ!
「好きなんて気持ちがなければいい。だれかがだれかを好きになるという気持ちがなければ、あたしたちは恋だの愛だの友情だの、そんなものを何ひとつ知らないこどもみたいに、いつまでもひっついてじゃれあって暮らしていけるのに」 本文85ページより
個人的にはガッチガチの恋愛物語は好みじゃないけど、角田光代の書く恋愛小説はどこかぼんやりとしていて、特に今作はタイトルも表紙絵もそんな感じで好感が持てる。
失った愛、失う愛、ダメージを負った事。
それらマイナスのベクトルから、すべてスタートはするけど、そして状況は何も変わらないけど、その中で前向きに考えようと思う事を教えられた。「そこ」からどうするか、それは本人次第なんだと感じた。等身大の自分と向き合える小説。
どこにでも居る人たちの、どこにでもある話かもしれないけど、主人公たちの心にスッとシンクロ出来るんじゃないかと思う。
どこにでもある話だから共感も出来るし、出来ない話もある。でも、ドラマなんかより、現実の方がよっぽどドラマチックだったりする。
全編一人称で描かれていて感情移入はしやすいですよ。
ところで、この作家はエッセイも秀逸なわけだが、前に出版したエッセイの中にあった話がモデルになっていると思われる話も出てくる。エッセイもおススメ!
「好きなんて気持ちがなければいい。だれかがだれかを好きになるという気持ちがなければ、あたしたちは恋だの愛だの友情だの、そんなものを何ひとつ知らないこどもみたいに、いつまでもひっついてじゃれあって暮らしていけるのに」 本文85ページより
ドラマチックな展開ではないけれど おすすめ度
珠玉の短編集.世界にあふれている日常は,テレビや映画の世界で見ることのできる,ドラマチックで華やかなものばかりではない.
そんな一般的な人々の中でも,特に不器用で社会の鼻つまみ者とも言えない事もない人の日常が,巧みに切り取られている.人生色々,と思わせてくれる,読後に優しくなれる本.
そんな一般的な人々の中でも,特に不器用で社会の鼻つまみ者とも言えない事もない人の日常が,巧みに切り取られている.人生色々,と思わせてくれる,読後に優しくなれる本.
いとしさの色々なかたち おすすめ度
角田さんの小説に求めてしまうものが、いくつかある。
たとえば、すきまなくにぎやかにしている女性たちの集団に馴染みきれず、ふと不思議な妄想にふけったり、自分のまわりの世界を分析してしまう女の人のあたまの中の映像。これは、この本でいうと「花畑」と「誕生日休暇」が、特にそれにあたる。赤の他人であるコンビニの男の子をネタに明暗の幻想を抱く前者の孤独が痛くてたまらないし、ハワイに来てわざわざ偶然をめぐる思考にとらわれる後者の人生のその先が気にかかる。
あるいは、愛情ではなく何か別のものでつながっている「恋人」たちの胸の内。この本の場合、自分が最も好きな表題作の「だれかのいとしいひと」と、いまどき仲良すぎない?と思わないでもないきょうだいを描いた「海と凧」だろうか。ふたりの関係のゆれが「マフェットちゃん」への視線をとおして見えてくるのも、手のつなぎ方でもりあがる三人のあったかさの背後にある終わりの予感も、「いとしさ」の複雑さを教えてくれる。海岸ではしゃぎながら思い出と目の前の二人の男とのつながり具合の差異がわかってくるのに気づくのもまた、これは角田さんならではの知性だろうな、と考えてすばらしいなと思う。
たとえば、すきまなくにぎやかにしている女性たちの集団に馴染みきれず、ふと不思議な妄想にふけったり、自分のまわりの世界を分析してしまう女の人のあたまの中の映像。これは、この本でいうと「花畑」と「誕生日休暇」が、特にそれにあたる。赤の他人であるコンビニの男の子をネタに明暗の幻想を抱く前者の孤独が痛くてたまらないし、ハワイに来てわざわざ偶然をめぐる思考にとらわれる後者の人生のその先が気にかかる。
あるいは、愛情ではなく何か別のものでつながっている「恋人」たちの胸の内。この本の場合、自分が最も好きな表題作の「だれかのいとしいひと」と、いまどき仲良すぎない?と思わないでもないきょうだいを描いた「海と凧」だろうか。ふたりの関係のゆれが「マフェットちゃん」への視線をとおして見えてくるのも、手のつなぎ方でもりあがる三人のあったかさの背後にある終わりの予感も、「いとしさ」の複雑さを教えてくれる。海岸ではしゃぎながら思い出と目の前の二人の男とのつながり具合の差異がわかってくるのに気づくのもまた、これは角田さんならではの知性だろうな、と考えてすばらしいなと思う。
白黒はっきりつけるのが苦手な現代人向け おすすめ度
色んなところでお名前を見かける作家さんなので、読んでみました。
私は、性格上、この短編集に登場する主人公の生き方には、あんまり
賛同できなかった。でも、こういうことって本当に、あるよなぁと
思います。
自分ではどうしようもなかった想い、気持ちがすれ違っちゃう関係、
せつないな〜〜っと想いながら立ちすくんでしまう、みたいなこと
は実際にありますよね。
だから、ある種リアリティーがあって、読み物として楽しめました。
色々な原因で、想いが叶わないお話し。
とても雰囲気のある作品ばかり。私は「海と凧」が一番好きでした。

