黒焦げ美人 (文春文庫)
作者 岩井 志麻子
価格 420 円
出版社名 文藝春秋
出版年月 2005/08/03
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■読者の評価     おすすめ度平均

本の帯を腰巻きとも呼ぶそうですが、       おすすめ度
まずその腰巻きからジリジリとコゲているのが良い。
黒焦げ美人などという哀れで滑稽な呼ばわれ方をして言い返せぬ気の毒な女性の亡骸が纏う装束にふさわしい。
本作は大正時代に起きた実際の事件に材をとっているという。津山三十人殺しを伝奇的に描いた「夜啼きの森」の系列に並ぶ実話系伝奇ということになるのか。
語り部である少女の、美しい姉、彼女は囲われ者となって家族を養っているのだが、その彼女が殺された上に妾宅ごと放火されタイトルの如き姿と成り果てる。事件そのものはシンプルで犯人像も意外なものではない。物語の重点は事件の解決のその後、人々の身の来し方に、その如何ともしがたい時代の空気もろともの悲しさに置かれている。
ところで解説の辛酸なめ子によって著者の「××書き」という荒技が紹介されているが、それはもう本当に漫画の必殺技のようなもので真似しようとしても出来るものではなく本編の余韻も感想も消し飛ぶこと必至であるので、辛酸なめ子女史には申し訳ないのだがここはひとつ読者諸兄はこのおもしろい解説を読まれずに封印されておくことをおすすめしますよ。もったいないけど。おもしろすぎるんですよ、著者のプライベートが。