天使の傷痕 (講談社文庫 に 1-1)
作者 西村 京太郎
価格 520 円
出版社名 講談社
出版年月 1976/05
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    第11回 江戸川乱歩賞   受賞
武蔵野の雑木林でデート中の男女が殺人事件に遭遇した。瀕死の被害者は「テン」とつぶやいて息をひきとった。意味不明の「テン」とは何を指すのか。デート中、直接事件を目撃した田島は新聞記者らしい関心から周辺を洗う。「テン」とは天使と分ったが、事件の背景には意外な事実が隠れていた。

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■読者の評価     おすすめ度平均

社会派推理、もっと書いて       おすすめ度
これを読んで、単なる殺人事件に終わらずその背後の社会問題をえぐり出す推理小説をもっと読みたいと思いました。ここでは読者は最後まで「天使」がなんのことだかわからずに読み進んでいきます。そして最後に明かされたのは・・・。


責任について考える       おすすめ度
 ミステリとしての骨格は大したことがない。「天使」という言葉、脅迫のネタは何かを巡って展開される物語はさほどの意外性もなく淡々としている。しかし本書が告発するものは、類書を絶した射程を秘しており、この一点だけで評価できる。それは、責任を引き受けるという、これだけのことを許さないような社会の制度、風潮、そして我々全員の弱さに対する重大な告発であり、本書がミステリとして書かれたことはさほど重要ではないのかもしれない。作者がこれだけの批判を内蔵させた作品を書けたのは時代というものだろうか。