13階段
作者 高野 和明
価格 1,680 円
出版社名 講談社
出版年月 2001/08
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    第47回 江戸川乱歩賞   受賞
犯行時刻の記憶を失った死刑囚。その冤罪を晴らすべく、刑務官・南郷は、前科を背負った青年・三上と共に調査を始める。だが手掛かりは、死刑囚の脳裏に甦った「階段」の記憶のみ。処刑までに残された時間はわずかしかない。2人は、無実の男の命を救うことができるのか。江戸川乱歩賞史上に燦然と輝く傑作長編。

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■読者の評価     おすすめ度平均

映画を見た人にこそ読んでほしい。       おすすめ度
おもしろかった。
テーマは重いが、先が気になってどんどん読みすすめられます。

映画にもなりましたが、映画はこの作品の根幹に関わる部分の解釈が全く違います。
主人公の人格や、なぜ事件を起こしたか、意味合いが違ってくる(より悪い方向に)。
なぜ原作通りにしなかったのか?理解に苦しみます。

映画だけ見て「いまいちだった」と思った人にこそ、読んでほしい。
本当はもっと素晴らしい作品なんです。


はじめから終わりまでドキドキワクワク       おすすめ度
先が気になるんだけど、じっくり読まないと何か大事なことを見逃しそうで、1行1行味わって読みました。しかし後半は我慢できずに一気読み。殺人という罪と死刑という罰。そんな重いテーマにもかかわらず、とても楽しめる作品でした。この作家の他の本も読みたくなります。ただテーマがテーマだけに仕方ないのですが、終わりが私好みではなかったので星は4つ。
なぜ人を殺してはいけないのか?という問いに、正直、答えられなかったことがありますが、この本を読んでひとつの答えを得た気がします。人が人を傷つける、それはほんの一瞬のことだけど、そこから広がる波紋はどれほど大きいか。加害者・被害者本人、家族、友人、だけでなく、その罪を調査する人、罪を犯したと判定する人、罰を与えると決める人、処罰を行う人、そしてその家族・・・。最初の一石さえ投じられなければ傷つくことのなかった多くの人たち。
死刑制度を維持しているのは、それを支持する国民でもなんでもなく、人を殺せば死刑になるということを知っていながら殺人を犯す者たちなのだ、という刑務官の心の叫びとも思える一文は心に残ります。


映画を見た方も、読んでなければ、ぜひ読んで       おすすめ度
いやあ、面白いです。

長編なんですが、先が気になって、気になって、もう一気にいっちゃいます。

映画になったようなので、見た方も多いかも?

社会の矛盾やら、死刑制度の是非やら、いろいろ考えさせられることもありましたが、

それよりなにより、テンポといい、設定といい、本当におもしろい。

映画を見た方も、読んでなければ、ぜひ読んで欲しいです。

自信を持って、お奨めできる本です。



人を殺すのはいろいろと大変なことだ       おすすめ度
 高野和明の名前を知らなくても,映画がイマイチだったらしいことを知っていても,是非手に取って読んで欲しい。
 少し分かりにくい箇所や強引な箇所があるが,緻密な構成,ちりばめられた伏線,何より重く考えさせられるテーマを上手に探偵物や活劇物の要素でくるんで,上質なエンターテイメント作品として成り立たせている。
 また,どの登場人物に感情移入するかで,物語は少しずつ違う表情をみせるのも素晴らしい。絶対的な正義がない以上,法律がルールである。しかし,このルールは時に非情である。
 ケンカで運悪く相手が死んでしまうと大変なことになる。ケンカはしてはならないなと思わされること間違いなしである。
 読了後,損したとは思わないですむ作品である。


文章は       おすすめ度
読みやすかったし、登場人物の行方が気になりページをめくる手が急ぎます。

刑務所、
入所者と看守。
いくつかの殺人事件、
その被害者の遺族と、加害者とその家族。

理由はどうあれ、
人を殺めた事件があり。

死刑とその廃止問題、
死刑を執行するにはまた、
理由はどうあれ人を殺める役を背負う人がいて。

人の命の重みと軽さ。
許されざる事、許す事、
どうしても、許し得ない事。

重いテーマですが、文章の読みやすさや面白さから充分楽しめます。
ただ、最後に何も救いが無い気がしてしまい、それだけが残念。
掘り下げた分、それに対するアンサーが欲しかったです。