顔に降りかかる雨 (講談社文庫)
作者 桐野 夏生
価格 660 円
出版社名 講談社
出版年月 1996/07
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    第39回 江戸川乱歩賞   受賞
親友のノンフィクションライター宇佐川耀子が、1億円を持って消えた。大金を預けた成瀬時男は、暴力団上層部につながる暗い過去を持っている。あらぬ疑いを受けた私(村野ミロ)は、成瀬と協力して解明に乗り出す。二転三転する事件の真相は?

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■読者の評価     おすすめ度平均

このシリーズのファンになった       おすすめ度
このシリーズは読み進めるごとに面白くなっていく。

桐野さんは当たり外れの激しい作家だと思っているが、このシリーズは当たり!


中盤の変態?秘密クラブの辺りからのってきたけど       おすすめ度
それまでがなんかもたついてる気がした。
デビュー作だからこんなものなのかな?
でも桐野さんの作家としての確かな筆致を感じた。


親友の失踪の奇怪な謎に迫るスリルな展開       おすすめ度
読み進めるごとに灰汁が強くなってスケールも膨らんでいく凄みと面白さで読み応え抜群でした。
シリーズ物とは知らず、「ダーク(上)」から読んでしまい慌てて本作を読みました。個人的には「ダーク」の薄気味悪さが後を引くようなテイストが好みだったので探偵ミロシリーズの1作目の本作とは全く印象が異なっていてショックでしたがストーリの奥深さや意外性に富んでいて飽きさせません!


がっかり       おすすめ度
あの桐野夏生のデビュー作ということで、読んでみましたが、
なんだか漫画の原作か、テレビの2時間ドラマのシナリオみたい。
江戸川乱歩賞〔でしたっけ〕って、もうちょっとハードルが高いと思ってました。
厳しい言い方ですが、おそらく受賞作品の中でも最低ランクだと思います。
アメリカでは見目麗しい女性ミステリー作家全盛時代。(もう過ぎた?)
ハリウッドの映画のシナリオみたいな作品が多いけれど、それの日本版という感じ。


鋭い人間観察。       おすすめ度
 鋭い人間観察は、桐野さんの作品の特徴だと思う。
人の悪意から目を背けず、果敢に描写し、事件を終局まで運ぶ手腕は、脱帽。
主人公ミロの、弱さ、頼りなさにハラハラさせられながらも、彼女なりの人間に対する観察眼を頼りに事件の答えを探す。そこに、幸福が待っていないとしても。
その頼りないが理知的なところ、力強いパワーに魅力を感じた。(だから、ダークのやさくれっぷりは同一人物と思えないくらいビックリした。別作品として読めばいいのかもしれないが)
  人としてリアルな探偵だと思う。
 結末の暴露の動機も、どうにも人間らしい。