また会う日まで
作者 柴崎 友香
価格 1,260 円
出版社名 河出書房新社
出版年月 2007/01
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■読者の評価     おすすめ度平均

肩の力を抜いて、ゆっくり読める。       おすすめ度
柴崎友香といえば、日常・ゆるさ・関西弁、が特長の作家だが、
1ページ目から「銀座線」とか出てきて、これは?と思ったけど、登場人物のほとんどは関西弁です。舞台が東京なだけ。

帯にはやたらドラマチックな事が書かれているけど、全くあてになりません。いつも通りのゆるい日常、主人公と彼女を取り巻く人々のお話。
すごいなあ。この独特の世界観は、一つのジャンルって言っても過言じゃないんじゃないか。主人公の視点がいつも暖かくて、新鮮で、日常ってこういう見方があるんだなと関心する。

何気ない描写が巧い。というか好きな書き方。
「大きな工事現場は、なんとなくいつまでもできあがらない気がしてしまうけれど、きっと今度来た時あたりにはあっさりと真新しい建物が、前からあったみたいにそこに並んでいるんだと思う」
こういう表現。誰にでも書けそうで、できない巧さ。

ラストまで読んで、もう一度タイトルの意味を考えてもらいたい。

ところで、前作「その街の今は」が芥川賞候補に挙がってるけど、どうなんだろう。賞レースには恵まれない人だけど…取ってほしいなあ。

「なんか急にいつもと違うこととか新しいことをやってみようとか思う瞬間があって、それでいつも実際やるわけじゃないけど、たまにはホンマにやってみる時があって、なんでか分からんけど、できるときがあってそういうのだけがちょっとづつ変えていけるんちゃうかなあ、なにかを」 本文108ページ